真の父母様は、人類始祖の堕落によって生じた地上地獄と天上地獄を撤廃し、創造本然の地上・天上天国を創建するため、生涯にわたってすべてのものを捧げられた。実に、その路程は人類が行くべき永遠の典型路程であり、鑑とならざるを得ない。この路程を踏んでいくことにより、地上と霊界で、神様と人類が夢見てきた平和な理想世界が実現されるのである。
真の父母様は、世界平和の実現のためには、無神論を掲げる共産主義勢力の拡大を防がなければならないと考えられ、南北に分かれた韓半島の統一のために、「国際勝共連合」や「南北統一運動国民連合」など、多くの機関を立てられた。
そして、共産主義の心臓部であるモスクワでゴルバチョフ大統領に会い、無神論を捨てて神様の元に再び帰るよう勧告された。続いて、北朝鮮を発ってから四十年以上を経て平壌を訪問し、金日成主席との会談を通して南北交流の扉を開かれた。
特に、真の愛と「頭翼思想」を根幹として南北統一と世界平和のビジョンを提示され、一九八五年八月、スイスのジュネーブで開かれた第二回「世界平和教授アカデミー世界大会」で「共産主義の終焉」を宣言し、共産主義と民主主義の理念戦争の幕を下ろすよう導かれた。
真の父母様は、世界平和実現のためには国際的な勝共運動が必要であると考えられ、日本とアメリカなどの地で多くの活動を展開された。特に、南北米の平和のために「南北米統一連合(CAUSA)」と「中南米統合機構(AULA)」を結成し、蒙古斑同族を世界平和運動の中心に立てるため、「蒙古斑同族世界平和連合」を創設された。さらに、世界平和のためには国連が改革されなければならないと考えられ、「世界平和連合」と「世界平和超宗教超国家連合」、「天宙平和連合」などを立てられたのち、宗教を上院とする平和国連のもとに世界が結集しなければならないことを強調された。
また、真の父母様は、実質的に世界を一つに結び得る国際平和高速道路の建設を提案され、日韓海底トンネルとベーリング海峡トンネルの建設のために、各種の国際会議と学術・広報活動などを展開された。そして、国境の撤廃を通して、神様が何よりも願われた「神様のもとの一つの世界」が、この地に実現されると考えられ、地球村を一つに連結し、円満に交流させるために尽力されたのである。
韓民族覚醒のための啓蒙運動
真の父母様は、一九六〇年七月二十日から四十日間、韓国全土の四百十三の地域に、七百人以上の人々を派遣して行った啓蒙運動を皮切りに、国民教育を大々的に展開された。神様の復帰摂理から見れば、世界の中心国家である韓民族の運命は、世界の運命と直結しているため、韓民族に対する啓蒙運動は、世界人類を覚醒させる前哨戦のようなものであった。それゆえ、若者を動員し、韓民族の摂理的使命に目覚めさせる国民運動として、勝共活動を始められたのである。勝共運動は、既存の反共政策が限界に至ったことを認識した土台の上で始まり、共産主義理論の限界と虚構性を論理的に批判し、その代案を提示することにより、国民思想運動として大きな役割を担った。
1 韓民族はかわいそうな民族です。長い歴史路程を経てきましたが、他の民族の前に豪語して進み出られるいかなる内容ももち得なかった民族です。もっているものもなく、誇るものもありません。
しかし、この民族が二十一世紀の新文化時代に、神様が願われる心情を抱き、人類の悲しみと苦痛を抱き締めて身もだえする民族になれば、さらには、神様の悲しみと苦痛を抱いて身もだえする民族になれば、世界を指導し、天の愛を受ける民族となるでしょう。
2 今日、韓民族のことを世界で一番哀れな民族だと言いますが、お父様は韓民族に一番の希望をもっています。民主世界と共産世界が対峙していますが、韓民族は絶対に哀れな民族ではありません。この韓民族に天的な動きがあるとすれば、韓民族は生きるのです。歴史は韓民族の歴史に、世界は韓民族の世界になってしまうでしょう。これは、私の言葉ではありません。分かってみれば、そのようになっているので話すのです。
歴史の背後から付いてこられる神様の解怨成就は、悲しみの路地裏から成し遂げられてきました。そこから喜びの基盤がつくられ、足場ができてきたのです。ですから、韓国は世界で問題になり、全世界のキリスト教の中で問題になるでしょう。これからは、統一教会が世界的な問題として台頭するでしょう。それは、自慢ではありません。よく祈る人は分かるでしょう。霊通した人は、証するのです。しなければ、天上の法に引っ掛かります。ですから、皆さんもしっかりと覚悟しなければなりません。途中でやめてはいけません。私たちの前にいかなる迫害が来ても、問題視しないという信念をもたなければならないのです。私たちが倒れたとしても、天のみ前に立てようとする忠孝の伝統を立てなければなりません。忠男、忠女の伝統、烈男、烈女の伝統、孝子、孝女の伝統さえ立てておけば、統一教会は使命を果たすのです。
3 三千万の民族(韓民族)が神様を知らなかったとしても、神様は韓民族の歴史と共にいらっしゃいました。義の心情を抱き、忠臣の道理を立てるために刑場の露と消えた、ある忠臣がいるとすれば、神様はその人の足跡とその人の心情、またその人が属している民族と共にいらっしゃったのです。
今日の「私」は、負債を負った者です。韓民族は、負債を負った民族の中(でも、より多く)の負債を負った民族です。かわいそうな人を救おうとする神様であり、堕落した子女を抱いて痛哭される父母の心情をもった神様であれば、豊かに一暮らす民族よりも、貧しい民族を見つめながら、より哀れに思われるでしょう。韓民族は、他の民族に誇るものは何もありません。持つべきものを持てませんでした。すべて奪われてしまい、すべて失ってしまいました。
ここで、再び私たちが何かをもつことができるとすれば、私は「血が沸き立ちながらも、行くべき道が分からずにさまよっている青年男女たちの心の中に、イエス様が神様に対して父と呼んだ燃え上がる心情をもたせてください」と願うのです。彼らがそのようになれば、この韓民族を他の民族が支配することはできないでしょう。私たちを哀れに思って御覧になる父の心情の前に、「(天の)お父様!私はこのように活動しました」と進み出る息子、娘が多くいれば、神様はこの世界と主義、思想を新たに生まれ変わらせるでしょう。そのような青年男女、そのような民族がいるとすれば、彼らは世界を支配するのです。
4 神様の願いが私たちの肩にかかっています。私たちは、天の主権を民族と人類と天宙に立てなければなりません。神様は、皆さんが自覚し、勝利の実績を残すことを待ち望んでいらっしゃいます。それはほかでもない、失われた天の民族と国土と主権を回復することです。
韓民族は、自覚することができずに眠っています。自分がどのようになっているのか、国土がどのようになっているのか、主権がどのようになっているのかを知らずにいるのです。私たちは彼らに、失われた民族と国土、主権を天宙に立てなければならないことを悟らせてあげなければなりません。命を懸けて回復させなければなりません。私たちは、天の民族と国土と主権を取り戻すために悔い改め、天の勇士として闘志をもって勇進すべき使命を帯びていることを、自覚しなければならないのです。
お父様も、責任を自覚してからは、寝ても覚めても、食べるときも、ただこれだけのために生活しました。自覚できない韓民族を自覚させる責任を負ったので、自負心をもって進むようにお願いします。
5 この地球上で最も大きな事件が起きたのですが、その事件が正に、共産主義の出現です。これがなぜ大きな事件なのでしょうか。厳然と生きていらっしゃる神様に対して、「死んだ」と言うからです。言い換えれば、共産主義は、神様が厳然と生きていらっしゃるにもかかわらず、「いない」と言うのです。罪の中で最も大きな罪とは、明らかにいるにもかかわらず、「いない」と言うことです。目をらんらんとさせて生きているのに、その人のことを「死んだ」と言えば、怨讐の中の怨讐になるのです。
自分の父母が生きているのに、「父母は死んだ」と言えば、それ以上の不孝はありません。それと同じように、神様が生きていらっしゃるにもかかわらず、「神は死んだ」と言うならば、それ以上の怨讐はないのです。この怨讐の主人公が共産主義です。ですから、共産主義に関するすべてのものを打破してしまわなければなりません。それゆえ、「勝共思想」で思想武装しなければならないというのです。
6 自分が最も愛するものは、自分だけでなく、家族全員が愛し、民族も愛し、さらには、全世界の人類が愛し、天と地、すべての存在が愛するものでなければなりません。それは、自分が愛する息子でもなく、夫婦でもなく、父母でもありません。それは、正に神様です。心情の流れる道筋の根として連ねることができ、誰も動かすことがてきず変更することができず、引き離すことができない、そのような中心的心情の主体である神様だというのです。
神様を愛するときには、民族的な隔たりも、いかなる伝統的な隔たりもありません。民族を超越し、伝統を超越し、環境を超越した立場で、万民が共通に愛し得る主体が神様です。人間が神様と自分との関係を知って、縁を結ぶ立場に進むようになれば、神様を愛さざるを得ないようになっているのです。ですから、神様は一体の場をつくるために、この世界を収拾してきています。それで、まず希望の一点を探し出すために、今まで思想と理念を中心として闘ってきたのです。これが今日、民主と共産の対決にまで至りました。
しかし、この世界は民主主義でも駄目であり、共産主義でも駄目だというのです。この二つは、より優れた一つの理念で糾合されなければなりません。全世界の人類は異口同音に、「一つの理念を追求し、(それを)謳歌できる時代に越えていかなければならない」と言っています。ですから、私たちは、神様と人類を一つにすることを一つの希望として、その途上に立っているのです。
7 今日の世界は、民主世界と共産世界に分かれています。ところが、民主世界が共産世界に追われている状況です。それは、民主主義に共産主義を凌駕できる思想的な内容がないからです。ですから、私たちがこれから、共産主義を凌駕できる主義と思想を立てなければなりません。それが天宙主義です。
天宙主義を中心として共産主義を批判できる道を模索しなければなりません。このことを一九六二年から準備し、一九六五年に始めました。共産主義に勝てる団体は、正に全国で大きく成果を収めている勝共啓蒙団です。
8 私たちは、世界的に拡大している共産主義を打倒するために闘っていかなければなりません。共産主義が世界の三分の一をのみ込み、民主主義の宗主国であるアメリカまで、その組織に引き入れようとしています。ところが、統一教会が、「共産党を打ち倒そう」と言いながら立ち上がって闘っているのです。このような私たちに対して、世の中の人々は関心がありませんでした。しかし、彼らは誤解していたのです。
最近、立場が逆転しました。今や「統一教会の講師でなければ駄目だ」と言って、車で探し回りながら、先を争って講師を連れていこうとしています。彼らは、統一教会が「共産党に勝とう」と言っているので、「勝共啓蒙団」という名前まで付けてくれました。ヤコブには、天使がイスラエルという名前を付けてくれました。ヤコブがそのように勝利したのと同じように、私たちも実権を握っていかなければなりません。共産党を自然屈伏させるのは、私たちでなければならないようになっています。思想的な面で、「統一思想」でなければならないというのです。
9 皆さんは、統一の理念をもって壁を越え、境界線を越えて、三千里半島と三千万の民族(韓民族)の前に進み出なければなりません。道端にいる青年たちであっても、連れてきて「統一理念」で教育しなければなりません。今、韓国の実情は、そのようなことが起きなければならない時です。そうでなければ、滅びるようになるというのです。
そして、この道を行くには、父母の心情をもち、僕の体で、涙は人類のために、汗は地のために、血は天のために注がなければなりません。そのようにしてこそ、皆さんの涙と汗と血の価値を、人類と地と天が分かってくれるのです。
神様は祭物の足場に乗ってこられます。ですから、統一教会の信徒は、個人的な祭物時代を経て、民族的な祭物の責任を果たし、世界的な祭物の道に進んでいかなければなりません。
10 民主世界の主体国であるアメリカを中心とした国々が、「神は死んだ」という内容をもって、一九六七年に世界を大きく騷がせました。歴史上に恨を残す出来事です。「神は死んだ」と言うのですが、三年以内に復活する時が来るというのです。イエス様は三日目に復活しました。死んだので、再び生きる時が必ず来るというのです。
それでは、このような役事(働き)を誰がするのでしょうか。今日の民主世界のキリスト教ではできません。世界的な思想をもつた共産主義を凌駕できる理論を、キリスト教は備えることができていません。共産主義を凌駕できる理論をもった統一教会がしなければならないのです。ですから、統一教会は反共思想だけでなく「勝共思想」を掲げてきたのです。「共産党に理論で勝たなければなりません。「共産主義理論は、これこれこのような所が間違っている」と批判するだけでなく、その代案までも提示しなければなりません。
現在、統一教会が「勝共思想」をもって先頭に立っていますが、統一教会はまず、世界に向かって「神様は生きていらっしゃる」と宣布しなければなりません。今日の世界は、神様の運勢がそがれていく、最後の峠道に直面しています。そのような運命の道で、新しい理念を中心として、共産主義の無神論思想を退け、民主世界を神様の側に導いていく使命を、統一教会が果たさなけれはなりません。
11 一九六五年十月、江原道で民間人家族がスパイに殺害される事件が起きましたが、その事件によって、与党と野党が口をそろえて、「江原道を反共模範道に指定し、反共闘争を強化しなければならない」と言っています。江原道が反共の模範道になり、これが次第に他の道にまで拡大していかなければなりません。そうして、十九歳から五十五歳までの男性たちによって反共組織を編成しなければならず、統一教会も反共闘争を強化しなければならないのです。このような局面なのですが、政府には反共闘争に対する理念的な代案があません。
私たちの勝共運動が、江原道から起きるようになった原因がここにあります。一列になって進んでいた群れ全体が回れ右すれば、一番後ろにいた人が先頭になるのと同じように、江原道は私たちの国で一番後れた道ですが、摂理的に見るときには、一番近い道になるのです。
また、江原道には軍の部隊がたくさんいますが、私たちが願うとおりに、これから統一教会の思想によって韓国軍を思想武装させることができます。そうして、北朝鮮までも思想的に押して上がっていくのです。
12 神様を身代わりし、民族のために立ち上がった皆さんが反共講義をするのは、幾人かの人のためではありません。復帰途上で、共産主義は必ず打ち破らなければならないサタンの勢力だからです。神様が、勝利する民族を立てようと苦心されているので、民族全体が歓迎するその日が来るまでは、自分たちが歓迎を受けることはできないという考えをもたなければなりません。
民族が歓迎するとき、皆さんが前に立つよりも、先祖として来ては逝ったすべての義人たちを前に立てて、神様を喜ばせてさしあげようという謙遜な心をもって向き合わなければなりません。もう皆さんは、歓迎を受ける場にいてはいけません。それは過程的な現象です。まだ皆さんには、越えていくべき峠がたくさん残っており、駆けていくべき道がたくさん残っています。その道を行くのに妨げとなる要件があっても、それを必ずや越えていこうという皆さんにならなければならないのです。
13 最近、地区長たちの報告によれば、地区長たちが道で人気者になったというのです。道知事が表彰しようとし、内務部の長官(日本の総務大臣に当たる)が表彰しようとするというのです。それは、理念的に見て、国が私たちを失ってはならないと認識したからです。昔は、お父様が少しでもどこかに出れば監視をしていた各警察局の情報課が、今や「統一教会でなければ駄目だ」と言う段階に変わりました。日陰が日向になり、日向が日陰になるのと同じ道理です。
彼らは、ますます急変する世界情勢のもと、さらには反共体制を強化すべき国家的な危機に直面した時点で、自分たちの生命と財産を失うことを恐れ、少し間違えば自分たちが死ぬだけでなく、親族や氏族まで死んでしまうこともよく分かっているのです。
14 ある地域長が、反共講師としてある地方に行った時のことです。講演会場には町の有志たち、警察署長から郡守に至るまで、公務員たちがみな集まっていました。ところが、「反共思想講座に責任をもった先生が来る」と言っていたのに、その先生は来ないで、どういうわけかぼさぼさ頭の青年がとぼとぼと歩いてくるというのです。最初は、彼のことを講師の使いをする人かと思い、「君、どこから来たのかね。講師の先生はいつ来られるのかな」と尋ねてくるので、彼は当惑するしかありませんでした。「きょう、講師として統一教会の誰々が来ると言っていたのだが、どうなったのか」と聞いてくるので、「私がそうです」と答えると、そのぼさぼさ頭の青年が講師だとは思わなかった彼らは、ひそひそと話し始めたというのです。自分の息子と同じ年頃の若い青年が講師とは、これ以上に恥ずかしいことはなかったでしょう。
しかし、自分たちが公文で招請したので、壇上に立たせないわけにはいきません。それで、二時間半にわたって講演をしたところ、仰天したというのです。反共講師である私たちの地域長たちは、大体が二十代の青年です。このような人々が群守や警察署長の友達になりました。
いくら理念が良いとしても、実績がその理念の基準に及ばなければ、その理念は価値を表すことができないのです。しかし、実績が理念の基準を越えるときには、その実績以上に、理念の価値が上がっていくのです。私たちは実績をもって闘わなければなりません。私たちは何ももたずに出てきましたが、忍耐心をもって実績を積み、近隣の人々を糾合しなければならないのです。
「国際勝共連合」の創設と勝共運動の展開
真の父母様は、国民啓蒙運動として、一九六五年十一月十日、反共啓蒙団を公式的に発足された。そして、一九六八年一月十三日、韓国全土の各道に組織された反共啓蒙団を一つに統合し、「国際勝共連合」を創設された。「国際勝共連合」の設立目的は、内的には韓国の国民を「勝共思想」によって思想武装させるためであり、外的には世界的に拡大する共産勢力に対処するためであった。
15 なぜ「国際勝共連合」をつくったのでしょうか。権力構造の、ある象徴的な一つの目標にするためにつくったのではありません。終局の目的達成のため、韓国に必要であり、世界に示し得る実績基盤に連結できる思想をもった団体がなければならないと考えたのでつくったのです。
私たちは、いずれにせよ思想戦の関門を通らなければなません。何らかの主義をもったと誇る国でも、民主主義を追求しているアメリカでも、これから思想戦の関門で落伍する立場に立つようになれば、流れていってしまうのです。
私は、そのような面で終始徹底している人です。これから迫りくる世界の思想戦で、誰が主役になるのでしょうか。深刻な問題です。
16 私が今まで韓国で、教団を後援して超教派運動を進め、勝共活動をしているのは、南北統一のためです。南北の統一は、世界統一の起源になることを私は知っています。南北の解放は、世界の人類解放の起源になります。その根は一つです。その根が韓国にあるというのです。ですから、韓国解放のために生涯を捧げて闘ってきたのです。
今や、影響を及ぼし得る世界的な基盤を築きました。南北の分立は、私たちの民族が求めて起きたことではありません。強大国によって起きたことなので、これを解くことも、強大国の頂点を追い立てながらしなければならないのです。このように操ることができる背後をもたなければ、解放は不可能です。
17 私たちは、共産党を韓半島から追い出さなければなりません。韓国の歴史は、世界の歴史を縮小させたものです。ですから、韓半島は北朝鮮と韓国を中心として、民主世界と共産世界の最前線になっています。休戦ラインにある板門店は、世界で一つしかない討論の場です。これは、神様とサタンが対立している門と同じです。ですから、今や韓国が世界的な主導権を握ることができる新しい時代が来たのです。
ここで、共産主義を凌駕できる理念をもって、休戦ラインを押して越えていくことができ、キリスト教の腐敗性を抑制して新しい世界に駆けていける力の母体、団結の母体になれるのは、統一教会しかありません。ですから、統一という名前を中心として、世界的な新しい理想をつかんで前進していくのです。
18 お父様は、反共という言葉が好きではありません。しかし、反共をしなければ勝共が出てきません。反共をしてからさらに準備して、勝共をしなければならないというのです。
今からは、私たちが共産党に対して攻勢をかけなければなりません。お父様がこのための挙国的な団体を組織しようと計画し、かなり進んだのですが、世の中から反対を受けるようになり、今に至るまで延期されています。大変ですが、私たちは何としてでも、この段階を越えなければなりません。そうして、韓国を動かし、ひいては日本と中国を含むアジア全体を動かさなければなりません。今後、韓国とアメリカに世界的な反共団体をつくろうと思います。そうして、他の反共関連団体をすべて吸収し、新しい思想と理念で武装させて、反共指導要員を養成しようと思うのです。
19 私たちは、神様が喜ばれる道を求めながら、迫害を受ける道を歩んできました。それで、お父様は、今まで歩んできた道について考えてみました。ある時代の一時を思って神様に祈ったことが、そのとおりになりました。北朝鮮に入っていって祈ったその内容が、的中したというのです。韓国に来て、困難な峠を越えながら神様に談判祈祷をした、その時のことが思い出されます。神様が私をこのように苦労させるのは、滅ぼすためでもなく、死に追い立てているのでもありません。大きな誘惑と波風から抜け出し、希望の一時を迎えさせるための神様の摂理であることが分かりました。
私たちは寝ても覚めても、統一を考えなければなりません。第一次七年路程を歩みながら、私たちでなければならないという言葉が広まり始めました。国だけでなく、アジアが生きようとするなら、共産党を屈服させなければならないというのです。
20 「国際勝共連合」は、文字どおり、共産主義をこの地球村から追い出すことよりも、共産主義に勝利して消化できる運動をする連合体です。連合というのは、組織体を意味します。一人だけではできません。必ず組織体が必要だというのです。
共産主義は、世界的な組織基盤の上に立っています。その組織基盤が国家です。ですから、共産主義者たちは、世界のいかなる主義も消化できると考えるのです。「今日の民主主義も、私たちが行く道の前には必ず終わりを告げる。私たちだけが勝利する」と言うのです。共産主義は世界的な基盤、すべての国家を合わせたその基盤の上にあります。世界に向かって前進するそれ自体にもやはり、国々だけではなく、国家を連結させた世界的基盤があるからです。
ですから、共産主義を防ぐためには、私たちもそれ以上の組織的基盤が必要です。個人に連結された関係から、家庭を越え、氏族を越え、民族を越え、国家を越えなければなりません。それを克服し、それ以上の目的に向かって、一つの連結体をつくっていかなければなりません。そのように、切っても切れない関係の上で、世界的な共産主義、国家の上に立っている共産主義を防ごうというのです。
21 これから「国際勝共連合」の活動は、教会より先に立たなければならず、国より先に立たなければなりません。私たちは今、宗教の次元を超え、国家の次元を超えて、どの団体よりも先頭に立つことができる活動をしています。ですから、私たちの幹部たちに講義をするように指示しています。皆さんは「国際勝共連合」の活動を中心として、挙国的に新しい方向を定め、闘っていかなければならないのです。そのような段階に入ってきています。
統一教会の活動を通しては、国を率いていくことができません。キリスト教や数多くの教団が反対するというのです。しかし、「共産党に勝利しよう」と主張することに対しては、すべてがもろ手を挙けて歓迎するのです。私たちが勝共教育をするようになれば、宗派を超越することができます。
22 お父様は、一九六〇年代から勝共活動を展開しようと考えていました。その時から、法務部(日本の法務省に当たる)の対共関係の部署を通して、刑務所のスパイたちに勝共教育をしました。それを見ても、時は必ず訪れてくることが分かります。
一九六〇年から十年間、統一教会が歩んできた道は受難の道でした。しかし、これからは変わるでしょう。国家のために活動する統一教会なので、統一教会が発展できる外的な環境を国家がつくってくれるでしょう。私たちが勝共教育をしてきたのですが、勝共修練会で修練を受けてきた人々を見てください。なぜ、それほど変わるのかというのです。わずか数日間の教育を受けて、どのようにしたらそのように変われるのかというのです。
地方の有志たちを集めて教育したときにも、最初は自分たち同士で争い、ありとあらゆることが起きましたがあとから、「なぜ、五日間の教育を受けてこれほど変われたのか」と、彼ら自身もそれを不思議に思い、感嘆するほどでした。明らかに、理解できない何かがあるというのです。いくら尋ねてみても、彼らも「なぜそうなのか分からない」と言うのです。
23 「国際勝共連合」の活動が良い成果を収めているという事実を、大韓民国の人たちはみな知っています。ですから、内務部(日本の総務省に当たる)や情報機関では、自分たちの情報要員を秘密に送り込み、勉強させています。すなわち、国家観を担当する教授や、共産主義批判を担当する教授たちに教育を受けさせて、立体的に分析、報告させているというのです。
ところが、彼らが「これからはこのような教育を、国を挙げて行わなければならない。今まで、共産主義に対する批判はすることができたが、それを克服できる代案が分からなかった。しかし、今ようやくそれを学ぶことができて痛快だった」と報告するので、情報機関が驚きの目で見つめるようになったのです。
24 私たちは、反共闘争をしてきました。ところが、韓国政府は私たちを歓迎しませんでした。政府に隸属した多くの団体が、私たちの前で押されていき、勢いを失っていく環境になるので、かえって私たちに反対したのです。その機関長たちは、ありとあらゆる圧力を加えて私たちを消そうとし、当局と歩み寄って数多くの迫害を加えました。しかし、真理と公義は勝利するのです。
韓国では、一九七一年の一年間だけでも、千人以上のキリスト教牧師たちに勝共教育をしました。過去五年間に、合わせて六百五十万人を教育したのです。今になって、韓国における反共戦線の橋頭堡が統一教会であることを知り、すべて押し寄せてきています。今や、大学でも私たちが中心になっており、思想界でも既に中心になって、公務員、あるいは教育機関の思想講座は、私たちが担当するようになりました。
一九七一年にも「統一思想」を中心として、韓国の著名な教授四百人を教育しました。内的にはキリスト教を擁護し、外的には共産主義を防がなければならないのですが、それをする人が、私たち以外にはいません。反共戦線では、日本と台湾など、アジアの最先端で闘っています。
25 一九七九年十月の大統領殺害事件以降、統一教会は何をしたのでしょうか。金日成主席が韓国を侵犯できる良い機会だと考えたので、「国際勝共連合」を中心として七十万人の会員を確保し、団結大会を行いました。命を懸け、莫大な資金を投入しました。政府がこのようなことをしなくても、国民が何と言おうとも、これを抱き、基盤を築いて闘わなければなりません。
神様のみ旨によって、そのようにしたのです。反共戦線を構築し、韓国の地から共産主義を防ぎ止めなければならず、青少年たちの淪落を防がなければならず、没落していくキリスト教を復興させなければならないというのです。もしキリスト教が受け入れなければ、キリスト教を差し置いて、統一教会の基盤をもってしなければならないというのです。
26 一九八三年にお父様が韓国の為政者と関係者たちに会った時、彼らは非常に驚きました。それは、お父様が常に永遠の真理の側に立っていることを知ったからです。その時、韓国の国民は、大韓航空機撃墜事件とミャンマーのラングーン爆破事件によって、大きな苦痛を受けていました。しかし、彼らと会った時、彼らは、一筋の希望を見いだしたという表情で、お父様を迎えたのです。
国民は士気が大きく低下し、落胆した表情をしていましたが、共産主義に勝つ方法をお父様から見いだせるのではないかという希望を抱いていました。全国勝共決起大会の時、「共産主義に勝てる」というお父様の明快なメッセージに接し、すべての国民が歓迎しながら拍手で応えてくれたのです。お父様は、絶望の中で怒りを静めようとしている彼らに、希望を次き込んであげたのです。
27 私が勝共運動をする目的は、共産主義者たちを滅ぼそうということではなく、真の真理と真の愛によって彼らを解放して生かしてあげるためです。これが目的なので、今、水に溺れて苦しんでいる共産世界を、私心なく犠牲になって助けてあげようとするのです。
一九八九年十月十二日に開催された「世界平和教授アカデミー・ソ連重鎮言論人招請懇談会」に、私の招請でソ連の著名な言論人たちが韓国に来て参席しました。そして、帰国する時、彼らは断ろうとしたのですが、私が説得して彼らを平壌に送り、金日成主席にメッセージを伝えさせました。
そのメッセージの内容は、第一に、私は彼の怨讐ではないということであり、第二に、韓国赤化の野心を捨てなさいということであり、第三に、世界的な趨勢に逆行せず、真理に帰り、門を開いて手を広げれば、私たちは兄弟になって、みな一緒に繁栄し、幸せに暮らせるというものでした。
28 金日成主席を生かしてあげ、一人の証人として立てなければなりません。お父様はやはり偉大だと証する証人が必要です。私は、反共指導者ではなく勝共指導者です。共産党を滅ぼそうとするのではありません。共産党を救ってあげようとするのです。神様は善なる人を中心として救うので、(善の人を)滅ぼそうとする人は滅びていき、善の立場で打たれる人は栄えていくのです。これが天理の行く大道です。
第2節「南北統一運動国民連合」
「南北統一運動国民連合」創設の背景
一九八七年五月十五日、ソウルのリトル、エンジェルス芸術会館において、「南北統一運動国民連合」が創設された。これに先立ち、五月四日から韓国の十大都市で、南北統一運動国民大会が開催された。真の父母様は、「国際勝共連合」の活動基盤を南北統一運動に転換させるため、汎国民運動である「南北統一運動国民連合」を立てられたのである。
1 お父様は、光復直後にキリスト教とキリスト教文化圏を中心とした国、カイン圏とアベル圏の世界的な国家が一つになれなかったことに代わって、一つになったという条件を立てるとともに、韓国が南北に分かれてお父様を追放したので、韓国に戻ってきて再び国民を収拾して蕩減復帰するのです。それで、「南北統一運動国民連合」をつくりました。
カナン復帰路程で、イスラエル民族がヨルダン川を渡ってカナンの地に入るのと同じです。結局は、北朝鮮に入っていかなければなりません。カナンの地にはカナン七族が暮らしていました。共産圏を中心として、そのような怨讐たちが私たちを狙っているというのです。私たちが入っていって、彼らを消化しなければなりません。
2 お父様が行く道は、新しい祖国を求めていく道です。定礎石を据えるべき最後の息詰まる帰着点に向かって前進しています。この国で行われた一九八七年の「四・一三護憲措置」から「六・二九民主化宣言」までの多事多端な環境の中で、「南北統一運動国民連合」というタイトルのもと、ここに鉄柱を差し、「あなたが退くか、私が退くか」という闘いを繰り広げたのです。
お父様はたった一人で走ってきました。一介の男として、個人を代表し、一族の族長を代表し、一国の民族を代表し、世界の万民を代表する立場で、それだけでなく、歴史時代に来ては逝ったすべての聖人、賢哲たちを代表して神様の愛の恨を解いてさしあげることにおいて、「私を手本にしなければならない」という権威をもち、追われてもこの道を死なずに走ってきました。
この事実は、私が優れていたからできたのではありません。神様もお父様を持ち上げて、誇りたいというのです。怨讐たちが自然屈伏し、自分の息子、娘よりも、自国の国民よりも先にたたえる歓声が、地上から湧き上がることを願う神様なので、お父様が試練の舞台を克服するとき、助けるのではなく激しく追い立てたのです。そこに、歴史にない賞を与えるための神様の愛があったというのです。それを知ったので、私は死ぬことなくこの場まで来たのです。
3 北朝鮮の人々は、金日成主席が命令さえすれば韓国を侵攻できる武装を完備しています。しかし、武装完備したその力、すなわち欲心によって押す力と、統一教会が愛によって押す力があるとき、宇宙の力はどちらを協助すると思いますか。天運は、私たちを協助するというのです。
ですから、「私の家庭を祭物の立場で犠牲にしてでも、北朝鮮にいる数千、数万の家庭を救おう」という真の愛の心をもたなければなりません。そのような心が芽生えるときに、北朝鮮は崩れるようになります。自然に根の下のほうから腐るようになります。生命の要素はすべて(根から)上がってくるので、そこでは死、死亡の世界が始まるのです。結局、統一教会が準備できていないために、北朝鮮が残っているのです。ですから、これを準備するために、お父様は「南北統一運動国民連合」をつくりました。
4 韓国を統一するというのは、世界全体を統一するのと同じくらい大変なことです。しかし、これが摂理的な焦点になっているので、すべてが一つにならなければなりません。一つになるためには、二つになるという過程を経なければなりません。そのようになってこそ、二つをすべて消化できる能力をもてるのです。その基盤の上に、一つの存在として残るようになります。
ですから、皆さんは罪悪に満ちたこの世界を統一しなければなりません。罪悪の世界を統一するためには、まず罪悪の世界で麴にならなければなりません。麴になろうとすれば、どのようにしなければならないのでしょうか。それは、力でするのではありません。愛でするのです。涙と血と汗を通してしなければなりません。
ですから、私たちは責任を果たさなければなりません。その責任を果たせば、統一の理念がこの地上に立てられるのです。したがって、私たちがやらなければならないことは、私たちの理念を基盤として、三千里半島から共産党を追い出すことです。アジアから追い出さなければなりません。この地から追い出さなければならないのです。
5 韓半島の韓国と北朝鮮さえ統一されれば、民主世界と共産世界が一つになるのです。これは、ユダヤ文化とギリシャ文化が一つになるのと同じです。これが一つになれば、東西が統一されるのです。宗教世界と文化世界、神本主義と人本主義、すべてのものが統一されます。
北朝鮮では金日成主席を「父」と言い、韓国では私を「父」と言って、二人の父が闘っています。一人はサタン側のメシヤであり、もう一人は天の側のメシヤです。二人のメシヤが闘うのです。そうして、お父様は上がっていき、金日成主席は下がっていきます。このようになることによって、世界の問題はすべて終わるのです。
6 今日、私たちは北朝鮮と対峙しています。ですから、常に北朝鮮が韓国にスパイを浸透させようとするのですが、どこに浸透させるのでしょうか。統と班に浸透させるのです。それを点として線で結び、それに乗って中央にまで上がっていくのです。中央の頂上は指導体制が一つです。そこに向かっていくのです。それで、ある程度まで数が確保されるときには、地下組織を上部から編成し、統一的体制を形成します。そのようにして編制一元化を企てることが共産主義の戦略です。
ですから、私たちが注目すべきことは、敵がどこから浸透してくるかということです。統と班を通して浸透してくるというのです。それゆえ、この統と班をどのように組織化するかが問題です。私は「南北統一運動国民連合」をっくって、統一教会の組織、「国際勝共連合」の組織、「南北統一運動国民連合」の組織、新たにこの三つの組織に編成しました。
統一教会が頭であり、国民連合は足です。しかし、復帰時代には、頭からするのではなく足からするのです。大韓民国の国民が同じ軸を中心として回らなければなりません。そのような意味で、国民連合を中心として一つになりなさいというのです。国民連合を中心とするのですが、統と班に行って、一つになりなさいということです。
統一に備えた組織強化および教育
真の父母様は、韓国の経済成長と八八ソウルオリンピックなどにより、南北間の格差がますます広がり、北朝鮮の韓半島赤化統一に対する野心が大きくなるにつれ、汎国民的な勝共および統一運動の発展が、より一層、切実な問題になると語られた。特に、北朝鮮が韓半島での総選挙を提案してくることに備えて、徹底した「勝共思想」教育を実施しなければならないことを強調された。このため、末端の行政組織である洞、統、班、また面、里、班まで組織を緻密にし、強固にすると同時に、共生、共栄、共義の「神主義」すなわち「頭翼思想」を根本理念とする思想武装教育を本格的に展開された。
7 アメリカやソ連、日本は、韓国と北朝鮮が闘うことを願っていません。どのようにしてでも平和が持続することを願っています。中国も、一九八八年以降には方向転換し、自由世界と連結される道を開いていこうとしているのに、韓国と北朝鮮の間に紛争が起きれば、自由世界と関係を結ぼうとしていたことが一大打撃を受けるようになるので、紛争を願わないというのです。
世界情勢がこのようになっているので、北朝鮮は、間違いなく韓国と北朝鮮の総選挙を提案してこざるを得ないと思います。そうして、北朝鮮は「できる限り短い期間、四十日以内に総選挙をしよう」と言うでしょう。このように提案してくれば、韓国政府は受け入れざるを得ません。ところが、北朝鮮は、韓国の行政機関に対処するすべての組織から、市、郡と面、里、統、班まで、二重に組織しています。韓国の面、里、統、班まで二重編成をしておいて待っているのです。自分たちの計画どおり、ただそのまま全面的な宣伝攻勢に出てくるというのです。
韓国では、このような北朝鮮に対して備えておいたものが何もありません。神様の摂理から見るとき、悪魔は最後まで、限界に至るまで攻撃して、ようやく後退します。彼らが総攻勢に出るとき、韓国はそれを防ぐことができないと考えたので、お父様は解放後の四十年間、これを防ぐための準備をしてきました。
8 八八ソウルオリンピック大会を中心として、北朝鮮は隅に追いやられ、本当に困難な立場にあります。ですから、危険だというのです。金日成主席の性格から見るとき、「中国もソ連も信じることなく、行動を起こして韓国を急襲し、拳で握ってしまえばよいではないか」と考えるというのです。しかし、そのような攻撃ができなくなれば、必ず、「韓国と北朝鮮の総選挙をしよう」と言ってくるでしょう。「韓国と北朝鮮の総選挙をしよう」と言えば、ソ連も喜び、中国とアメリカ、日本も喜ぶようになります。不可避的に、そこに引っ張られていかざるを得ないというのです。
ですから、重要なことは、南北統一の雰囲気を造成することです。それで、韓国に「南北統一運動国民連合」をつくったのと同じように、世界に「東西南北統一運動連合」をつくらなければなりません。東洋と西洋の問題は、文化の格差です。文化的背景が違います。それが東西問題であり、南北問題は貧富の格差です。世界のいかなる国であろうと、ここにすべて引っ掛かっているので、「東西南北統一運動連合」をつくるしかありません。
9 自由民主主義の体制と共産主義の体制は、根本的に違います。自由民主主義体制は選挙によって大衆が指導者を選びますが、共産体制は労働者、農民、すなわちプロレタリアートの独裁政権です。ですから、反対する人は消してしまいます。共産党が指名すれば、いつでもその人は一〇〇パーセント当選するのです。独裁体制を永続化する方便として、そのようにしているというのです。
それゆえ、統一された体制をどのようにつくるかが問題です。そのようにするためには、思想的な面で民主体制と共産体制を越えることができ、消化できるもう一つの統一的な思想がなければなりません。そのような理論的基盤の上で統一体制を形成しなければならないというのです。統一体制の形成には、韓国が一つのモデルです。韓国を中心とした「南北統一運動国民連合」の形態をかたどってつくったのが、世界の「東西南北統一運動連合」です。韓国が正に世界のモデルになります。それに世界が付いてくれば、すべてが統一的世界体制に越えていくのです。
10 南北統一のために、どのように活動しなければならないのでしょうか。面と洞の単位を中心として活動しなければなりません。第一は、地方の面を中心とした里と班の強化、里と班をすべて教育しなければならないということです。面を中心とした里と班の教育です。第二は、都市の洞を中心とした統と班の教育です。
第三は、会館、教育場所の確保です。面単位を中心として教育できる場所を決定しなければなりません。第四は、後援会を結成しなければなりません。後援会さえ結成すれば、すべてのことが解決します。このように後援会をつくり、後援会に加入したすべての会員たちは、北朝鮮解放のために毎月、いくらかの会費を出すようにする運動をするのです。そのようになれば、これを中心として、里長と統長と班長を通して全体会議を行い、準備資金を集めることが可能です。最後に五番目は、後援会を中心として基金を確保しなければならないということです。
11 統一教会が一九六八年に「国際勝共連合」をつくってから、二十年間で、三泊四日の正式教育を受けた人たちが九十万人を超えます。誰ももつことができなかった、このような人的財産を連結させたというのは、誇るべきことです。
「国際勝共連合」だけでなく、私たちの教会が教育した人も、二百万人を超えます。二百万を超えるこの人々は、統一教会員にはなりませんでしたが、全国津々浦々に私たちの人脈として連結され、脈を打ち、血が通う基地になっているというのです。このような事実を政府も知らず、どの党も知りませんでした。
お父様が、一日でどこかの大会場、どこかの体育館を用意して大会をすると宣伝すれば、私に会うためにすぐに駆けつける隠れた人々がたくさんいるというのです。私たちは、これまで統と班の組織を結成してきましたが、お父様が話したこのような背後の人的資源が多くあるのです。これを基盤として、下部構造と上部構造を連結できる中枢的、中間的橋梁の基盤を拡張させるために行ったのが、韓国の指導者たちのアメリカ研修です。
韓国で政治家たちが地方自治制について議論し、大きなことを言っていますが、お父様の基盤を凌駕できるいかなる団体、いかなる政党もないと考えるのです。韓国だけでなく、日本とアメリカでも、このような実質的基盤を築いています。
今や行動を開始し、韓国から北朝鮮に潮水が流れ込んでいける力の橋頭堡を形成しなければならない時になりました。それができる人は、お父様しかいません。
12 「統一原理」と「頭翼思想」は、悪魔の世界では恐ろしいものですが、神様の世界では驚くべき武器です。韓国と北朝鮮の住民すべてに「頭翼思想」、神様の思想、「神主義」を教育するのです。
これが統一の最も早い答えになることは間違いありません。今、中東で起きているユダヤ教とイスラームの根深い争いを和解させることにも、「統一原理」」が必要です。シリアとエジプト、イエメンのイスラームの核心指導者四十人が、既に四十日教育を終えました。これは、兄弟ではできません。父だけができるのです。父母が来て、お互いが兄弟であることは間違いないと教えてあげるときには、一つになるのです。その父母が神様です。(父母なる)神様を教えてあげれば、すべて統一されるのです
13 私は、一生を通して共産主義と闘ってきた人です。私は、共産主義者たちから何度も命を脅かされ、一触即発の危機から命を守ってきました。しかし、私は、ある特定の共産主義指導者に反対したのでもなく、また社会主義に対して反対したのでもありませんでした。私は、創造主であられる神様を否定する唯物論に立脚した共産主義哲学が、真理でないことを知った人です。私は、神様の実存に対する徹底した体験と所信をもった者として、私たちの世界と人類が神様を求め、神様のみ前に帰らなければ、究極的に、人類は滅亡せざるを得ないと固く信じた人なのです。
そのような意味で、今日の自由主義世界、または資本主義世界が正しく進んでいるとは絶対に考えていません。かえって物質万能の資本主義世界の中に、唯物論と無神論の澎湃(ほうはい:物事が勢いよく起こるさま)が、過去の共産主義に劣らず、世界と人類の将来を脅かしていると考えています。
もし、宇宙の根本であられる神様がいらっしゃらないとすれば、この世の中に絶対価値の基準はあり得ません。そうなれば、人間の道徳と倫理の基準が成立せず、その社会は、人間が万物の霊長となり得る何の哲学的根拠ももち得ないのです。正にこのような無神論的物質万能主義から今日の世界のあらゆる難問題が派生し、世界に氾濫する民族紛争の悲劇、各宗教間の戦争と殺傷、麻薬による犯罪、フリーセックスによるエイズのような病気がもたらされているのです。
私は、このような問題を解決するための根本的な治癒策を見いだそうと苦心してきた人であり、その解答を神様から啓示を通して得た人です。すべての人間が、唯一なる天地の大主宰であられ、父母であられる神様を知り、その子女になることが、世界平和のための急務だと考えます。私は、左翼でもなく、右翼でもありません。私は、中心に立って頭主義、すなわち「頭翼思想」を宣布し、「神主義」がすなわち「頭翼思想」であることを宣布しました。
第3節 真の父母様の北朝鮮訪問と金日成主席との会談
故郷定州の生家訪問
真の父母様は、北朝鮮を離れてから四十年十一ヵ月ぶりに、北朝鮮政府の公式的な招請により、一九九一年十一月三十日、北朝鮮の地を再び踏まれた。十二月五日、定州の生家を訪問して親族にお会いになった。そして、「生家は世界の人々が巡礼する聖地になるだろう」と語られた。北朝鮮訪問は、国内外のマスコミの大きな関心の中で実現し、十二月六日、平壌のソジェゴル招待所で開かれた歓送式では、「愛は血よりも濃い」とされながら、「統一の原動力は真の愛である」と力説された。
1 私は北朝鮮を訪問し、故郷に行くのに、二機のへリコプターに分かれて乗り、二十八里を四十分で飛んでいきました。学校の運動場に降り、私の家があった所に向かったのですが、そこも車が走れるようにきちんと道が整備されていました。およそ十日間でその道を整備したというのです。自分たちの主席が来るとき以上に準備をしたのです。
私の父母の墓にも芝を植え、碑石を置いて、そこに文字を刻んで赤く塗ってあったのですが、みなよくやってくれました。また、私が暮らしていた家に行ってみると、すべてペンキが新しく塗られていました。金日成主席がそれを指示したのでしょう。
そこに土間があるのですが、その土間には石を積んでセメントを塗ってありました。庭には砂が敷いてありました。きれいに整えられていたのです。王のようなエサウが、弟を王のように迎えようとして、やったというのです。
2 金日成主席に、「私の故郷を開放しなさい」と言いました。私の故郷は、世界の人々が修練を受けながら参観できる場所になるので、差し出しなさいというのです。このような思いで押しまくりました。いくら反対しても、そこに引っ掛かるのです。天が垂らす公義の釣り針には、掛からないものがありません。私の父母の墓に台石を据え、芝を植えておいたのです。ほかの人がしたのではなく、金日成主席がそのようにしたのです。
私の故郷に行く道には二車線の自動車道が敷かれ、墓地まで行く道も、自動車が通れるように整備されていました。ですから、昔、イスラエル(民族)のヤコブを迎えたエサウより立派だというのです。なぜ立派なのでしょうか。
イスラエル民族は、第一の蘇生的イスラエルであり、キリスト教は長成的イスラエルです。アメリカは、私の故郷を聖地として開拓することは夢にも考えられませんでした。ところが、金日成主席がそのようにすることによって、第三イスラエルの民として権威を備えるようになったというのです。
3 私が金日成主席と会談した時、金日成主席が「文総裁、生家に行かれたそうですね」と尋ねるので、「行きました」と言いながら謝意を伝えると、(金日成主席は)「そこは今後、有名な場所になるでしょう。私がすべて考えて収拾します」と言いました。すると、その横にいた人々が、「はい、かしこまりました。主席様!」と言うのです。金日成主席の言葉は、神様の言葉のように実効(力)があります。
そこに私が一つ条件を付けました。「昔、私が住んでいた故郷のように造ってほしい」と言ったのです。その最初の形どおりに、ここはこのようにし、あそこはあのようにするようにと、すべて指示してきました。そのようにしておけば、世界万国に散らばっている統一教会員たちの巡礼地になり、私が昔、話したことを、生き生きと現実的な舞台で見て、感じることができるでしょう。
4 私が故郷に行った時、姻戚の八親等まですべて来ていました。私は言葉を一言も話しませんでした。皆が挨拶をしてすがりつき、放そうとしないのですが、私は共産党の世界をすべて知っているので、話をしなかったのです。
妹や姉に会うのですから、どれほどうれしいでしょうか。言葉を交わせば、その日にすべて上部に報告しなければなりません。妹の報告と姉の報告が異なれば問題になるのです。どのようにして全く同じように報告することができるでしょうか。甥も報告し、来ていた人々がみな報告書を出すので、その報告書が互いに合わなければ、大変なことになるのです。虚言になり得るというのです。
このようになれば、私が再びそこに行く道も塞がり、彼らが今後、生きる道も塞がるのです。
北朝鮮では一家族全体が報告をします。夫が報告し、妻が報告し、幼稚園児から祖父母まで、すべて報告するルートが違います。だからといって、一家族が全く同じように書いても問題です。「お前たち、口裏を合わせて書いたな!」と言われて問題になるのです。ですから、一言も語ることができません。そこは、話をすれば問題が生じるので、口があっても話ができない世界です。
5 私は、故郷の地、北朝鮮の地をすべて失ってしまいました。父母が惨事に遭ったことをすべて知りながらも、金日成主席を愛し、「私の父母を保護してくれてありがとう」と挨拶した人です。(父母の惨事を)知らない人ではありません。ですから、どれほど悲惨でしょうか。その母の墓の前に立つとき、痛哭が出てくるでしょうか、出てこないでしょうか。歯を食いしばっても涙をこらえることができないほどつらいのですが、この怨讐たちの前で私は涙を見せないようにしたのです「父母の墓参りのために来た」という言葉を残さないために、歯を食いしばって耐えたことを、私は忘れません。その問題が自動的に解決するまで、自らの精誠を尽くして南北統一を完成しようというのです。
6 私が北朝鮮の故郷の父母の墓を参拝した時、姉や妹は悲しみにあふれた心情で痛哭しました。「お母さん、お父さんが待ち望んでいたお兄さんが帰ってきました、弟が帰ってきました」と言いながら痛哭したのです。哀切なその痛哭の声を聞けば、人間なら涙を流さざるを得ません。
しかし、私はそこに文氏の息子として行ったのではありません。南北を統一できる主役として行ったのです。墓に埋められている人々の中には、悲惨な死に方をした人たちが多いのです。ですから、自分の父母の墓だけにしがみついて、かわいそうだと涙を流すことはできません。
姉と妹がそのように痛哭しているのを見ながら、「お父さん、お母さん、すみません。私は公的な人として来たので、泣くことはできません。南北統一をしてから来るときは、天下が、万国がひれ伏す中で、お父さんとお母さんが眠る場所と、お父さん、お母さんにお参りする場所を定め、孝子の責任を果たします。神様に侍り、万民の祝福を祈ってあげられる統一王国を建設してから、お父さんとお母さんにお参りします」と祈ったのです。
7 母は、私をとても愛しました。誰よりも愛したことを家族はみな知っています。自分たちを育てる中で、姉も(母が)弟をもっと愛したと思い、妹も(母が)兄をもっと愛したと思っていました。その母が、そのように愛する息子と死ぬ前に一度会いたいという恨を抱きながら悲運の道を行ったとも考えるのです。北朝鮮当局が、ありとあらゆることをしたと思います。私は、そのような北朝鮮を救ってあげるために行ったのです。
8 私の母は、本当にかわいそうです。息子、娘を十三人生み、五人を天に送って、八人の息子、娘を育てたのですが、私を一番愛し、私には何であれすべてしてくれた母でした。しかし、その母に対して、足袋の一足も、ハンカチの一枚も買ってあげたことがありません。それにもかかわらず、「私のために奉仕せよ」と言ったのです。
母に何も功がなくても、私のために尽くしてきたその功を、復帰摂理の最後の場に行ってすべて表そうと考えているので、その時までは、そのようなことをしなければなりません。実際、唖然とすることです。母が私を前にして、とてもやりきれず、鼻水や涙を流しながら声を上げて泣いていたことが、今も目に浮かびます。北朝鮮に行き、父母の墓の前に立って考えてみれば、不孝者だというのです。世の中では不孝者なのです。
9 皆さんも、お父様の故郷に行ってみたいでしょう。一九九一年にお父様が故郷に行って、失望しました。五十年前には、そこの山に木もたくさんありました。おおかみの鳴き声も聞こえたりしたのですが、今は木もありませんでした。その荒涼とした風景に失望したのです。むしろ「来なければよかった」と思いました。そのような状況を目にすると、過去の印象がすべて消えてしまうのです。
過去よりもっと素晴らしい環境を見て過去を消すのであれば、過去の記憶が簡単に消えるのですが、反対の立場で消そうとすれば、かえって昔の記憶がすべてよみがえるというのです。ですから、故郷に帰り、世界にいる統一教会の勇士たち、若い精鋭部隊を集めて、昔、お父様が目にした本当の故郷の姿を再創造しようと考えています。
金日成主席との歴史的会談
一九九一年十二月六日、咸鏡南道(ハムギョンナムド)興南市の麻田(マヂョン)主席公館にて、南北の懸案などについて真の父母様は金日成主席と会談をもたれ、その場で、韓半島の非核化と南北頂上会談、離散家族再会、金剛山開発などに関して合意した。真のお父様と金日成主席のこのような南北の懸案に対する合意は、それまで滞っていた南北関係が和らぐ契機となった。また、金主席との会談では、三万双の国際祝福結婚式を北朝鮮で開催する問題が議論された。真のお父様は、怨讐としてではなく、兄弟の愛で金主席を抱き、帰還されたのである。
10 一九八七年に金日成主席がソ連のゴルバチョフと共謀して、私を暗殺するために、二十五人の赤軍派を派遣した菊村事件の裁判がまだ終わらず、進行中でした。そのような怨讐と向かい合うに当たって、離れ離れになっていた兄弟を何千年ぶりに訪ねていくという兄の心、弟の心をもって、そのような(怨讐という)考えをすべて越えられる立場にどのようにして行くかが、私の悩んだ問題でした。それさえ越えれば、いら悪党でも屈服するというのです。
自分の息子、娘よりも、自分の妻よりも、自分の弟子よりも、自分の部下よりも、さらに愛するという心が必要です。ですから、私が行って、そこで再創造役事の奇跡が起きたのです。ゴルバチョフに会ったあとに世界が変化し、金日成主席に会ったあと、南北会談が難航していたことなどのすべての問題が即刻解決しました。このような事実は、そこに天が働いていることを立証しているのです。新しい世界が創建され始めるというのです。
11 私がいる限り、韓国は滅びません。南北統一をするためには、韓国と北朝鮮だけではできません。南北はアベルとカインです。神様の側と悪魔の側です。今やカイン圏はすべてなくなりました。中国(毛沢東)やソ連(スターリン)など、共産圏はすべてなくなり、残ったのは北朝鮮の金日成主席だけです。アベルが弟で、カインは兄です。カインである金日成主席を生かしてあげなければなりません。
韓国では金日成主席を殺そうとするのですが、そのようにする必要はありません。良い車と良い飛行機に乗せて世界に連れていきながら、自分が今までしてきたことの過ちについて、悟らせてあげなければなりません。そのようにして、怨讐を愛し、韓国を愛する立場に立てて、韓国は万国の王の中の王が来られる国であり、韓民族は善なる民族の中の善なる民族であると宣布させるのです。韓国を善なる国、善なる人たちが暮らす本郷だと宣伝させるのです。
12 私は金日成主席に会いに行きましたが、彼が私に対して、今までどれほど多く非難しましたか。私もそうです。金日成主席に対して批判し、「引っ込めなさい! 何が主体思想だ」と言いました。マフィアは悪いことを教えても、永遠に残そうとは考えないのですが、彼は永遠に残そうと、主体思想を掲げてきたのです。お父様が主張する主体思想と、金日成主席が主張する主体思想は、根本的に違います。
北朝鮮に行って金日成主席に会えば、彼の父母以上の思いをもたなければなりません。敵という概念をもっていけば、(こちらの)版図が崩れます。水平にならないのです。ですから、金日成主席のことを、あたかも四十年前に失った兄のように考える弟の立場に立ち、天のみ前で互いが敵愾心なく、歓談できるようにしなければなりません。
そのようにするためには、忠告すべきときは忠告もしなければならないのです。兄が誤ったのに、「お兄さん、大丈夫です!」と言っては、天が正義の立場に立てることができません。ですから、万寿台議事堂に行って、「主体思想では駄目だ。『神主義』でなければ世界の平和を実現することはできない!」という話をしたのです。
自分が赤い王になり、今まで銃剣を持ってやってきたのですが、今や最後の崖から落ちてしまいました。しかし、お父様は、崖から出発して、反対の位置に上がってきたのです。金日成主席は韓半島の北側にある手のひらほどの地で主体思想を主張していますが、お父様は全人類が暮らす地球星全体に「神主義」を主張して、公認を受けました。今ではもう統一教会が行く道から迫害の黒い雲は消え去り、歓声と歓迎一辺倒のムードだけが残りました。
13 私は「頭翼思想」について、北朝鮮の祖国平和統一委員会の委員長に話をしました。「頭翼思想」は「神主義」です。それで、人がなぜ生まれたのかという宇宙の根本問題から考えてみようというのです。哲学とは、人間の知性を通して神様を探し出そうというものです。神様を失ってしまっては、宗教も哲学も混乱するばかりです。最後に人間が求めるべものは、宗教を通してであれ、哲学を通してであれ、神様なのです。神様を中心として生きようというのです。今までの歴史を見るとき、人間は神様、根本を探し求めてきましたが、失敗しました。
それでは、「統一思想」を主張するのであれば、どのように統一するかというのです。その統一は、世界的な次元で始まるのではありません。統一の根本は、神様と人間です。神様が願われる理想と、人間が願う理想は同じです。しかし、何を中心としてその理想を実現していくのかというのです。神様はなぜ人間を造られたのでしょうか。ここで、進化論が問題になります。神様の創造論は、進化論より進んでいるのです。
人間の根本を見れば、男性がいて女性がいます。これは否定できない事実です。動物世界を見れば、雄と雌がいて、植物世界を見れば、雄しべと雌しべがあります。鉱物世界、分子世界を見れば、ブラス・イオンとマイナス・イオンがあります。原子世界を見れば、陽子と電子があるのですが、本来そのすべてが、一つになることを前提にして創造されたものであると言うことができます。
14 私は北朝鮮を訪問して、万寿台議事堂に行った際、そこに集まっている党の幹部たちに話をしました。「何が主体思想だ。人間の生涯を見れば、八十年も生きられないではないか。四十年の歴史を通して立てたものが正義になり得るのか。手のひらほどにもならない所で、いくら主体思想を通して強制的にすべてのことを解決しようとしても、そうはいかない!」と、堂々と話したのです。「『神主義』が正しい」と堂々と宣言しました。命を懸けたのです。
その国の真ん中に一人で入っていっても、恐怖感に包まれて躊躇してはいけません。神様の権威と体面はどうなるでしょうか。ですから、堂々と語ったのです。勝つか負けるかとい天下分け目の一大決戦のようなものです。そこでは、度量のある人が勝ちます。金日成主席は、やはり男らしい男でした。自分の秘書陣が三度も、「文総裁は危険な人物です。会ってはいけません」と報告したにもかかわらず、そのたびに金日成主席は、「だから私が会わなければならないのだ」と指示したというのです。
15 韓国がアベルであれば、北朝鮮をカインと考え、ために生き、投入しながら、神様のように忘れてしまわなければなりません。韓国の国民が北朝鮮の住民の二倍になるというのですから、二家庭が一家庭ずつ消化するだけでよいのです。国民同士、兄弟のように一つにならなければなりません。そのようにしてこそ、統一された国が出てくるのです。統一方案は、このような原理原則から出てくることが可能なのです。私に任せれば問題ありません。私の言葉どおりにしたならば、頂上会談のようなものはすべて終わっていたでしょう。
金日成主席が私と約束しました。(私が)「あなたと私は今や兄弟の間柄として、あなたを兄とし、私を弟としましょう。弟は文鮮明、兄は金日成、このようにしますか、しませんか」と提案し、そのようにすると約束しました。
接見室から玄関まで百メートル以上になります。そこから出てくる時、「お兄さん、手を出してください」と言いました。その手を誰も握ったことがなかったのですが、私が握ってこすり、焦げたとしても不平を言うなということです。
16 金日成主席と私が会った姿が収められた映像を一度見てください。私と金日成主席の顔と姿勢を見れば、誰がより堂々としており、誰が主体かというのです。私が彼を引き回したのであって、金日成主席の案内は受けませんでした。彼は手が少し震え、四肢が不自由でした。私より七歳年上で八十歳を越えていたので、兄の立場になりますが、私がつかんで引っ張り回したのです。
このようにするので、その周辺にいた保安の責任者たちがどれほど緊張したか分かりません。金日成主席の体が傷つきでもしたら、死刑だというのです。即決処分です。ですから、周辺の人々の神経はどうだったでしょうか。私が引き回したのであって、引き回されたのではありません。
17 金日成主席は、私についてよく知っていました。私が北朝鮮に行く八ヵ月前から情報をすべて収集したというのです。彼は度量も大きいですが、率直でした。「このような報告を受けました」と、私に率直にすべて話しました。ですから、私も率直に話しました。「度量が大きいと思ったのに、これは何だ」とパンマル (対等もしくは目下に対する言葉遣い)で語り、最後には、兄、弟と呼ぶようになったのです。
金日成主席は、今まで誰かに会って写真を撮る時は、いつも手を後ろに組み、「自分が一番だ」と言うように、白頭山の絵が飾ってある所に立って撮ったそうです。その部下たちが言うには、金日成主席が相手の手を握って写真を撮るのは、北朝鮮の歴史始まって以来、私が初めてだというのです。これは歴史的な記録です。「どのようにしたら、あのように一つになれるのか」と、党でも問題になり、北朝鮮全体でも問題になったのです。
18 金日成主席が八十歳になるまで、これほどの度量をもった人に会えなかったというのです。彼が私に会うとき、「怨讐に会う」という思いは少しもありませんでした。兄弟に会うとか、昔、最も親しかった友人に会うような感覚を覚えたというのです。共産主義理論では、神様を否定します。しかし、自分の心の世界がなぜそのようになるのか、分からないというのです。それを説明する方法がありません。(彼は)今も(私に)会いたいと思っているのです。
19 私が北朝鮮に行った時、サタン世界の再臨主型の人物である金日成主席を条件的に屈服させてきました。今や私が願えば、どこにでも行くことができます。金日成主席が私に、「文総裁が来ると言うなら、文総裁の故郷に、私が住む家よりもっと良い家を造りましょう」と言いました。それが自分だけの思いではないというのです。それで、私が「本当ですか」と聞くと、金日成主席は「もちろんです」と言ったのです。だからといって、私は金日成主席に利用される男ではありません。歴史がどのように流れていくのかを知っているのです。
20 金日成主席は、サタン世界の再臨主です。ですから、父母の位置に来ているのです。北朝鮮では、金日成主席を「父」と言います。金日成主席が父母の位置にいるというのです。それを、兄弟の位置に立てました。そうして、屈服させたのです。長子権を復帰して屈服させたので、父母権復帰が可能なのです。長子権復帰の基盤の上で金日成主席を屈服させることによって、父母権が復帰されます。
父母権を復帰することによって、王権が復帰されるのです。南北が統一されれば、新しい王権が成立するというのです。そのような次元に入ってきています。それによって、王権を中心として皇族が地上に現れるのです。真の父母である完成したアダムとエバが、王権と皇族圏を備えられていないので、それに向かって前進しなければなりません。
21 私が北朝鮮に行って金日成主席に会った時、彼に「あなたを兄とし、私は弟になりましたが、弟の言葉を聞かなければなりません」と言いました。「お兄さんの思想では、世界を料理することはできませんが、弟の思想なら世界を料理することができます」と詰め寄ったのです。北朝鮮より私のほうが、ソ連や中国にもっと大きな勢力基盤をもっているというのです。アメリカも同じです。韓国は私に反対しても、金日成主席自身は私のことが好きだというのです。
22 私は北朝鮮に行き、金日成主席と会ってきましたが、驚くべき事実とは何でしょうか。金日成主席のいとこの子供に当たる人が私に語ったことによれば、私が来る前に北朝鮮にいる霊通人たち、占い師たちに(私の)写真を鑑別してもらったところ、「この方は絶対に裏切らず、北朝鮮に利益になる」と言ったというのです。
有名な人がこのように話すので金日成主席が歓迎し、このように会うようになったと言いました。金日成主席が幹部たちを通してそのように報告を受けたので、金日成主席も(このことを)よく知っていると言いながら「最高幹部たちが文総裁を尊敬できる環境になりました」と誇っていました。
23 金日成主席の部下たちは、お父様のことを本当に特別な方だと思っているのです。ですから、「神様はいないとは言えない」と言います。金日成主席には、私が監獄生活をしていた興南の地で会いました。金日成主席の一人の部下が「神様はいないとは言えない」と言った言葉は当たっているというのです。「自分は興南で会っては駄目だと反対したのに、どうしてそのように願うとおり、興南に行って会うことになったのだろうか」と言いながら、「神様はいないとは言えない」と話したのです。そこで会ってはいけないと(その人は)思ったのですが、その真ん中に行って会ったのです。それはすべて蕩減復帰です。北朝鮮の地で苦労したすべてのこと、今まで天の摂理のすべてのことが、蕩減復帰されるのです。
24 私が北朝鮮に行った時、金日成主席が言うには、「あなたが言うカイン・アベル問題を中心として見るとき、アベル圏の韓国が責任を果たせず、北朝鮮が責任を果たすようになれば、韓国の福まで受けられるというのが、文総裁の理論的観点ではないですか」と言うのです。
それに、私がどのように答えなければならないでしょうか。驚くべきことです。「文総裁、あなたが来るというなら、何でもすべてしてあげます。私が生きるためにも、そのようにしなければならないことを知っています」と言ったのです。ですから、どのようにしますか。それで、私が個人的に誓約書を書いたものがあります。それが、私の手帳にすべてあります。そのようにしながら、サインをすべてもらってきたのです。
25 中国にいる韓氏という人が、お父様と一緒に北朝鮮に行きました。北朝鮮に行ってきたあと、中国にある韓国大使館がその人に様々な質問をしたのですが、その答えを聞いて、大使館が驚いたという報告がありました。大使館が「文先生が北朝鮮で、史上初の大きなことをされたというのですが、そのように度量をもって話をしたのは事実ですか」と聞いたというのです。お父様は、そこで党の幹部たちを教育したというのです。北朝鮮で、今まで偏見をもって対してきたのですが、もはやお父様に反対する人はいないと誇っていました。そして、北朝鮮がお父様に対してもっている否定的な認識を変えるために教育材料をつくり、四日間、教育したという報告も受けています。お父様に対して悪く思わないよう、そのようにしたというのです。
26 私は、先に中国の門を開き、ソ連の門を開きました。今や北朝鮮の門さえ開けばよいのです。三万双国際祝福結婚式を話題にして、私が「日成兄さん、三万双を連れて北朝鮮に入ることになりますが、休戦ラインを開く自信はありますか」と聞くと、「あるとも、あるとも!いやあ、それは素晴らしい」と言ったのです。これは歴史的な秘話です。
金日成主席が、「三万双を連れて北朝鮮に入ってきてください」と言いました。それで、「ホテルがないではないですか」と言うと、「元山の松島海水浴場は世界的に有名な所ですが、その松林に数十万人が入ることができます。だから、十人当たり一つずつテントを持ってくれば、万事解決です」と答えました。それは、もっともな話です。そこに食べ物を運べばよいというのです。「元山港を開くから、船にすべて積んで運びなさい」と言うのです。これはうそではありません。
これについて韓国政府と折り合いをつけようとしたのですが、当局の人から「大変なことになります。国の威信はどうなるのですか」と言われました。彼らは統一よりも、国の威信が先でした。そのようにブレーキをかけるので、かえって互いの威信が立たないというのです。それで仕方なく、(三万双のうち)百数双だけ訪問してきたのです。
27 金日成主席は、「本当に三万双国際祝福結婚式をするのですか」と言いながら、好奇心をもっていました。どのように三万双を結婚させるのかというのです。それで私は「三万双は何でもない」と言いました。その後、三万双の結婚式をしてから、その写真を一度見せてほしいと思っていることを私は知っているので、「今回の三万双の結婚式の写真を持っていって、金正日総書記と金日成主席に見せてあげなさい」と言って、人を遣わしました。とにかく早急に、休戦ラインを開かなければなりません。金日成主席は度量も大きいのですが、よくできた男だというのです。金日成主席を説得して休戦ラインを開かなければならないのですが、その武器とは何でしょうか。(それが)祝福結婚式だと考えたのです。
金日成主席は、私と義兄弟の契りを結びました。ですから、私が「日成兄さん!」と言いながら、三回も念を押しました。食堂から送別の広場まで手をつないで歩きながら、「兄さん、弟を無視したら駄目ですよ!」と言うと、(彼は)「ああ、私もそれぐらいの約束は守れる人間です。何を願うのか、一度言ってみてください」と言ったのです。
第4節 北朝鮮投資事業と平和公園の提案
金剛山の開発事業計画
金日成主席との会談を通して、金剛山(クムガンサン)の開発事業が合意に至った。金剛山は、韓半島で最も美しく、素晴らしい景観を誇り、世界的な名勝地として遜色のない所である。真の父母様は、このような金剛山を開発し、世界の人々が訪ねてくれば、北朝鮮の経済発展に役立ち、南北統一と世界平和にも大きく寄与すると考えられた。
1 お父様は、世界的に有名な人士たちを観光地に招請し、世界的な懸案について対話をしようと思います。金剛山をそのような場所として定めています。金剛山は、世界で最高の観光地になるでしょう。そこは途方もなく大きいのです。済州島も大きいのですが、その半分ほどの土地に鉄条網を張り、北朝鮮の人もむやみにそこに入っていけないようにしておいて、通行証を作って出入りするようにしているのです。これから私たちが金剛山に行き来するときは、ビザがなくても自由に出入りできるようにするでしょう。
そこは地上天国です。そこに民族村を造り、その民族村に入ってきて暮らす人々に管理させます。世界の有名な人々が定年になれば、そこに別荘地帯を造って素晴らしい邸宅を建て、生活できるようにするのです。そのようにすれば、自分の国の観光地はさて置いてまずそこに来るようになるでしょう。そうして、先を争って自分の地域を素晴らしく造ろうとするでしょう。そのようになれば、自分の地域は自分たちで管理するのです。ですから、保安問題は心配ありません。悪い事件も起きません。その基準に世界の各民族が合わせて調和を形成するのです。
世界の各分野の最高の人々が来て、晩餐会もし、セミナーも開き、歌も歌い、踊りも踊り、何でもすることができるのです。世界の有名人が演説をし、セミナーを開けば、先を争ってその演説会とセミナーに参加しょうとするでしょう。そのような文化活動を展開することによって皆が親しくなり、理想的な場所になるというのです。今、そのような所を造ろうとしています。お父様がそのような地上天国のモデル的な場所を造るのです。
2 世界的な事業家や経済人など、多くの人々が金剛山に行ってきたでしょう。しかし、彼らは自分の利得を越えて、金剛山全体の美化を考え、未来の理想的な観光地を目的として開発しようとはしません。地面を掘って金塊が出てくれば、自分たちが持っていこうとするというのです。
そのような面があるので、北朝鮮政府はそのような人々を信じることができず、いくら見ても私しか信じられる人はいないと考えるのです。
訪ねてきては去っていった人々の経歴や態度、利権問題を中心として私と比較してみるとき、どのように考えるでしょうか。その人々を相手に金剛山を開発すれば、すべて台無しにしてしまうと考えたのです。ですから、今まで神様の保護によって金剛山が保存されてきたと考えるのです。それは驚くべきことです。しかし、私には欲心がありません。
国家次元で入っていかなければなりません。これさえするようになれば、ロシア、中国、アジア諸国まで束ねて飛行場を造るのです。観光のためというよりも、今後、アジア諸国を連結させる飛行場が自動的に造られるというのです。中東地域でもどこからでも、観光客が飛んでくるようになっているので、飛行場を造ることによって、アジア全域、ひいてはヨーロッパ地域やアメリカまで、全世界の航空路が開発される可能性が大きいというのです。
3 金剛山を開発すれば、世界一の観光地になり得ます。もちろん、お金はいくらでも入ってくるのですが、お父様はお金もうけとして考えているのではありません。そこを、中国とロシアをはじめとするアジアを動かす場所にしなければなりません。
お父様が特権をもつようになれば、金剛山に入る人は誰でも、一週間ほど原理教育をしてから通すのです。そこは二重、三重に谷ができていて、一週間ほどでは七ヵ所くらいしか見ることができません。ですから、二週間から三週間予約をした人には、原理教育をしながらきちんとしてあげるのです。
4 今すぐ、金日成主席が「統一教会員たちだけは入ってきて、聖地巡礼ができるようにしなさい!」と言えば、どのようになるでしょうか。それが観光になるのです。
定州を中心として私は幼少期に学校に通い、また、興南監獄にも行きました。平壌の景昌里にも行っていました。そのような以前の記録を探し出してそこを観光地にし、まず統一教会員たちだけでも巡礼するようにしようというのです。そのようにしておけば、その人々が十人であれ百人であれ、連れてくるのは問題ありません。
聖地巡礼をするようになれば、韓国にもそのような所が釜山や大邱など、何ヵ所もあるので、お父様が韓半島で苦労した所を訪問できるのです。私たちは韓国で二、三番手の観光会社を運営しているので、私たちの会社のバスを利用するのです。北朝鮮に来た観光客の中で、帰らない人がいたら互いに困りますが、私が指導する人々はそのような心配がありません。そして、金剛山から妙香山(ミョヒャンサン)、白頭山(ペクトゥサン)まで観光できるようにするのです。世界の統一教会の信者たちは、自分の故国より定州をもっと愛しています。ですから、そのようにすれば、得られる利益がどれほど大きいでしょうか。北朝鮮はこのような宝物をもっているのです。
ところが、それが光復後、四十六年間、延長されてきました。南北が一つになり、観光分野から協力していれば、数千億ドルを手に入れていたでしょう。戦争によって廃墟になることはなく、それこそ福地の中の福地で、幸せな国民として暮らすことができたでしょう。このようなことを考えるとき、北朝鮮全体が動いて、私を活用しなければなりません。そのようにできることを願っています。
「平和自動車」と普通江ホテル
真の父母様は、金日成主席との会談で、自動車工場の合弁投資事業にも合意された。一九九八年一月七日に出帆した「平和自動車総会社」は、統一グループの「平和自動車」が七〇パーセント、北朝鮮の機械工業専門会社である朝鮮連峰総会社が三〇パーセントを負担する合営会社であった。総面積三十三万坪の敷地に建てられた「平和自動車」は、北朝鮮の基幹産業を南北合営で設立し、南側が主導するという点で大きな意味がある。「平和自動車」はその初期に、イタリアのフィアット社の製品を組立生産した。また、平壌の繁華街にある普通江ホテルを一九九三年十一月に引き継ぎ、運営した。
5 私は北朝鮮に対して、兄の立場と父の立場ですべきことをするのです。利益は一銭も受け取りません。二〇〇二年四月六日に「平和自動車」の工場落成式をしますが、私はそこで一銭のお金も手にするつもりはありません。さらに投入しなければならないと考えています。そこに投入するとしても、私が自ら投入するのではなく、アメリカに投入させるのです。だからといって、周辺国家のロシアと中国をそこから撤退させるのではなく、アメリカを通して一緒に後援させるのです。そのようにしてこそ、ロシアと中国も生きるというのです。カインとアベルが一つにならなければ、滅びるようになっています。その原則はどこでも公式ですが、その公式によって解いていくのです。
6 現在の立場から見れば、北朝鮮は、私を抜きにしてはやってゆけません。今、「統一重工業」の技術を中心として、平和の看板を付けた自動車を造りました。北朝鮮で今「フィパラム」や「ボックギ」などの自動車を造っているのですが、平壌では、私たちの工場から出てきた自動車に乗るようになっているのです。これから三千台を造ってほしいという注文があったというのですが、三千台を造ろうとすれば、現在の施設では話になりません。
また、中国で一番良い車、一番良い機械の修理を北朝鮮でできるように準備しています。北朝鮮の産業を復興させるために自動車工場を造っておいたので、私たちの技術で自動車や船も修理してあげられるようにしようというのです。ですから、私一人で、誰もできなかったことをしたのです。
7 北朝鮮に自動車工場を造ったことや、ベトナムに自動車工場を造ったことは、冒険でした。ベトナムに自動車工場が入ることにアメリカが反対しました。しかし、ベトナムに入って開拓し、基盤を築いて、イタリアの会社と技術提携をすることになりました。そのようにして、私たちの工場が発展するので、ベトナムは「自分たちの国益に支障を来す」と言って、自分たちでイタリアと再び契約したのです。結局、私たちの自動車工場を閉鎖するように仕向けました。そのような様々な厳しい闘いをしながら造ったベトナムの自動車工場を移し、北朝鮮の「平和自動車」工場に連結させてきました。
ベトナムで自動車を造り、今まで損害ばかり出しましたが、これから赤字を克服できる基準で北朝鮮と手をつなぎ、中国まで連結させれば、相当に希望的な産業基盤の扉が開かれるのです。この基準を私が開拓したので、北朝鮮を中心として、中国まで連結させることができます。
技術を導入し、反対に流すことができます。それで今、「平和自動車」の技術を中心として、中国の安東県にある大きな自動車工場と姉妹結縁をし、技術的に助けてあげながら安い製品を造るのです。安い物をさらに安く造れる所が中国です。そこで造った物を「平和自動車」の製品として市場に出そうと思います。
8 北朝鮮で自動車工場の設立許可を受けたというのは、本当に驚くべきことです。世界の自動車産業の傾向は、どのようになるでしょうか。これから、世界的な自動車工業の主導権を握ることができる国は、アメリカではありません。アメリカは太平洋の向こうにあります。また、ヨーロッパでもありません。ヨーロッパ自体は工業技術が平準化されていて、競争が熾烈なため、そこでは経営を円滑にしていくことができません。
自動車産業が生きていくためには、他の国の基準を求めなければなりません。自分自体内で消耗(消化)できる基準ではないのです。そのように考えるとき、世界的に訪ねていくべき市場はどこでしょうか。中国があり、ロシアがあり、イスラーム圏があります。ここを販売市場にできる国が、世界の代表的な自動車会社をもつようになるというのです。
このような基準を中心として定着さえすれば、世界のすべての自動車会社の部品まで供給できるのです。北朝鮮は人件費が安いです。また中国と近いため、中国人たちをいくらでも用いることができます。国際的な技術さえもっていればよいのです。このように要件を備えて、ここで自動車工業を始めるとすれば、世界でかなう所がありません。ですから、北朝鮮に自動車工場を造ることに、世界のすべての専門家たちが焦点を合わせて注視するというのです。
9 北朝鮮の「平和自動車」工場は、金日成主席が直接命じ、許可を得て造りました。金剛山観光と自動車工場は、金日成主席が私に頼んだのでやったことです。ですから、これは遺訓事業として引き渡さなければならない立場にあります。そして、それに対する様々な内容も、金日成主席が私と共同決議をして発表した内容に入っています。そのようなはっきりとした内容を金日成主席が公開せず、沈黙を守ってきたのは、本当に有り難いことです。私には「世界平和連合」という世界的組織を中心として各国に基盤があるので、自動車工場を造る能力があることを知っているのです。
10 北朝鮮の平壌の普通江近辺に、日本の食口たちが運営する普通江ホテルがあります。そこでは、アメリカ、日本、韓国のテレビ放送をいつでも見ることができます。(そのような所は、)北朝鮮でたった一ヵ所だけです。お父様をどれほど信じていれば、そのようにさせるのかというのです。外国からの訪問客たちが普通江ホテルを訪ねてくるので、ほぼ満員です。今は、赤字ではなく黒字を出しています。
北朝鮮では、ホテルに寄っていく客だろうと何かの団体だろうと、全く信用しませんが、普通江ホテルで働く十五人の日本の統一教会員たちは、本当に信用するというのです。彼らの中で子供を生んだ十二人は日本にも行ったり来たりしますが、ある限界内にいながら思いどおりに行き来できない環境で生活しても、不平を言う人は一人もいません。間違いなく法を守り、間違いなく約束を実行するので、信じられる人は彼らしかいないというのです。
誰が日本人をそのように育てたのかというのです。何の不平も言わずに生きていく人たち、そのような道を行く人々を見て、北朝鮮の人たちが共産主義社会と比較するとき、千里、万里の隔たりがあることを感じるのです。ですから、統一教会の人々が北朝鮮に入ってくれば、どこでも無条件に受け入れます。韓国政府の人々は駄目なのですが、統一教会員たちは、誰でも入っていける立場にあるのです。
11 お父様が北朝鮮を訪問したのちに、北朝鮮に経済基盤を築いてあげ、自由世界と通じる通信基盤をつくってあげました。普通江ホテルに衛星アンテナを設置して人工衛星と通じるようにして、自由世界の放送を視聴でき、自分たちが放送できる準備を私がすべてしてあげました。また、貿易ができる組織体制をつくって教育してあげたのです。
休戦ライン一帯に平和公園の造成を提案
真の父母様は、二〇〇〇年八月十八日に、アメリカのニューヨーク国連本部第二会議室で開かれた「世界平和超宗教超国家連合」の年次会議において、国連が韓半島の休戦ライン一帯の非武装地帯に、平和公園を造成する事業の先頭に立ってくれるよう促された。そして、「非武装地帯は、歴史の痛みを抱えた所であるが、ここに平和公園が造成されれば、韓半島の葛藤と緊張が解消され、統一を実現する契機となり得るだろう」と語られた。
12 今や、お父様がしなければならないことは、国連を導き、韓国の「板門店(パンムンヂョム)」を「金門店(クンムンヂョム)」にして、平和の基地を造ることです。
アメリカのラスベガスには、世界各国の財産が投入されています。フランス、アメリカ、ドイツなどが自分たちの国家の精髄をもっていき、注いでおいたのです。自国の文化的基盤を誇るための要件を中心として、カジノを大きく造りました。そのような競争は滅びる競争です。
ですから、お父様はその反対の立場で、板門店を金門店にして、宗教が誇る文化の精髄をもってこなければなりません。イギリス文化、アメリカ文化、フランス文化、ドイツ文化のいかんにかかわらず、宗教文化圏で誇っていたすべてのものを、この平和の基地にもってきて植えるのです。そこに、ルーブル博物館よりもさらに良い博物館を建てなければならず、宮殿を建てなければなりません。
13 休戦ラインを撤廃しなければなりません。休戦ラインの緩衝地帯を国連の所有にして、撤廃しなければなりません。韓半島に国連が入ってきて干渉できるようにすることによって、平準化しなければならないというのです。そこで直接交換もして、一国のように扱えば、すべて解決します。
それは、国連しかできません。それをするために、土地を買って、緩衝地帯と国境地帯、山岳地帯と川をすべて国連の所有にするのです。それが国民の願いです。それを早急にしなければなりません。国連がすべきことは平和世界を造ることですが、戦争をなくすためには、国境地帯を撤廃しなければなりません。国境は主に、高い山と川になっています。それを誰も干渉できないように、国連の所有にしなければなりません。その国境線をどのように自由に往来するかが問題なのですが、その国境の観念をなくさなければなりません。そうするためには、国境を越えて祝福結婚をしなければならないのです。交叉結婚さえするようになれば、あっという間に平和世界になります。国連がその道を保障してあげなければなりません。国境を撤廃して入っていけるようにしなければなりません。
14 国連とアメリカが一つになって、真の父母のための宮殿を、韓国の平和地域、板門店に建設しなければなりません。休戦ラインの緩衝地域には地雷が埋まっています。これから、北朝鮮と共に、地雷除去運動を急いでしなければなりません。国連が助けなければなりません。国連が韓国を独立させるために来たのですが、いまだに休戦ラインの問題を解決できていないのです。
第5節 真のお母様の大学巡回講演と大学生・青年統一運動
真のお母様の大学巡回講演
真の父母様の世界的な勝利圏を韓国に伝授し、これを南北統一と世界平和運動に連結させるため、一九九三年十月四日から三十一日まで、真のお母様の全国四十大学巡回講演会が開催された。
これを契機として、大学における運動圏(政治運動に積極的な人々のこと)勢力と「全国大学原理研究会」の葛藤関係が緩和され、互いに対話をして理解する契機が整えられ、南北の大学生と教授たちの交流およびセミナーが開かれるようになった。
1 これから世界の若者たち、二世たちを誰が指導するかが、世界的問題です。荒野四十年路程を歩んだイスラエル民族の一世は、荒野で倒れましたが、二世が(カナンに)入り、望んでいたものを探し出したのと同じように、世界がそのような時に越えてくるというのです。その二世は、新しい建国の思想と世界平和の思想で、国と世界を建設しなければなりません。イスラエル民族は、それができませんでした。このような蕩減復帰を、統一教会がしなければならないのです。このあらゆる問題が女性にかかっています。母親にかかっているというのです。ですから、母親が重要です。
2 これからは、母親が子女を教育しなければなりません。イスラエル民族はカナンの福地に入り、(現地の)既存の家庭とその息子、娘の影響を受け、イスラエルの王権を樹立することに失敗してしまいました。
これを蕩減復帰する意味で、私たちの二世と母親たちは、大学の二世たちがサタン世界に染まらずに地上天国を建設するよう、伝統的な思想を植えられるようにしなければなりません。逆さまです。母親と息子、娘が一つになり、どのようにして未来のイスラエル王国を建設するかというのです。それが使命です。
イスラエル民族の母親たちは、そのようなことを考えられませんでした。息子、娘と一つになってカナン七族に付いていったのです。彼らの家庭と息子、娘に付いていったことが問題でした。今、私たちはその反対にならなければなりません。母親と息子、娘が一つになって、未来の天国を建設しなければなりません。
母親が息子、娘を教育して、大学に影響を及ぼさなければなりません。ですから、世界の女性たちがお母様の分身になり、息子、娘を強制的に抱いてでも、一八〇度回らなければならないのです。そのようにするため、お母様が一九九二年から二年間、二百五十六ヵ所で精力的に巡回講演をされたように、皆さんもそのような活動をしなければなりません。そうして、国を救い、自分の親戚を救わなければなりません。
これは漠然としたものではなく、現実問題です。お父様が四十年間闘ったのは、現実問題です。天の国を取り戻さなければなりません。お父様がアメリカで講演するのも、お父様を中心としてお母様にバトンを渡し、大学まで動かしていくためなのです。今や、二世を母親たちが救わなければなりません。
3 お母様を中心として、大学原理研究会はアベルであり、大学の運動圏はカインです。カインとアベルの闘いを、お母様が収拾しなければなりません。韓国の右翼と左翼が一つになってアベルの立場に立ち、カイン側の北朝鮮の学生たちと統一を実現すれば、終わるのです。主権者たちがいくら反対しても、青年たちがお母様と一つになれば、統一の運勢がこの地上に訪れてくるのです。それが天運なので、このことを実行せざるを得ません。皆さんの燃え上がる若い心に、消えることのない火をともすべき時が今なのです。
4 お母様が、アメリカの国会で歓迎を受ける中で講演を行い、国連総会でも講演を行いました。国連は、自由世界の国会(と同じ立場)です。ここで歓迎を受け、エバ国家の日本に行っても勝利しました。韓国の大学では、左翼系の勢力が原理研究会を追い出しましたが、全国でお母様が、これを入れ替えておきました。長子権復帰です。キリスト教と運動圏が一つになって統一教会を打ちましたが、今からは入れ替わります。右側が左側になり、左側が右側になるのです。天のみ前に回って入っていくことにより、共産勢力が統一教会の側になるのです。先の者はあとになり、あとの者は先になるというのです。
5 一九九二年から九五年までの三年間で、お母様が果たすべき責任が大きいのです。お母様が先頭に立たなければなりません。三数は分別数です。その期間は、分別する期間です。ですから、お母様がアメリカから国連、日本、世界まで、すべて分別するのです。韓国では、四十の大学を中心として、巡回講演を行いました。四十の大学と世界四十ヵ国を連結するのです。これが、父母を中心として、カインとアベルです。そうして、初めて、お母様がお父様と対等な位置に立つのです。お父様のすべての勝利の覇権は、お母様に伝授されます。全世界が、第二次世界大戦後に父母様の家庭を歓迎できずに追い出したことを、父母様の家庭が二次的に全世界で歓迎を受けることで蕩減復帰するのです。
6 これからは、自分の一族と大学生、中高生を中心に伝道しなければなりません。今は二世時代です。イスラエル民族は、モーセの言葉を聞きませんでした。そして、カナン復帰作戦をするときは、モーセも死に、一世はみな滅びました。しかし、私は二世と共に入るのです。この地は、二世の地です。ですから、二世に責任をもつというのです。父母様の家庭の息子、娘とお母様を中心として、アメリカの百の大学で講演をしています。百の大学だけではありません。世界的に、今から三千三百の大学講演を始めるのです。日本の大学を始め、世界各国の大学生と中高生を収拾しなければなりません。アダムとエバが堕落する時の歳である十六歳から二十一歳まで、ここに三年を加えて、二十四歳までの青少年たちを収拾しなければなりません。それに私が責任をもつのです。そのような時が来ました。
7 キリスト教に対して、統一教会はアベル圏です。ですから、キリスト教は、長子権を奪還するために勝利してきた統一教会を打つことはできないというのです。ヤボク川の川辺で天使と闘って勝利したヤコブを、エサウが打つことができないのと同じような立場です。お母様がアメリカの国会で講演し、大学を抱きました。アベルである大学原理研究会を、運動圏の学生たちが暴力で追い出しましたが、お母様がこれを転覆させ、完全に同等にするのです。北朝鮮と韓国の関係が悪化した状況で、お母様が四十の大学で講演をすることにより、カインとアベルが取り戻されたのです。大学で反対する状況を変えておいたのです。それが、この上なく難しいことなのは分かっていましたが、せき立てました。これをきっかけにして、カインとアベルが一つになったので、北朝鮮の学生と交流するようになったのです。そうして、モスクワでの国際大学生指導者セミナーを皮切りに、ワシントンDCでの韓国大学生指導者研修、北京での韓国・北朝鮮大学生セミナーを大学原理研究会が開催することによって、北朝鮮のカインの学生たちと韓国の運動圏の学生たちを、原理研究会がリーダーとなり、父母様の名によって追い込んだのです。
8 お母様が、韓国の四十の大学で巡回講演をする目的は、大学を動かすためです。そうして、大学を中心として、運動圏を教育しなければなりません。彼らをソ連に連れていこうとしているのです。ソ連には、私たちの食口がたくさんいます。そこで二十一日修練をするのです。モスクワに連れていって、私たちが三週間だけ連れて回りながら、見学をさせてあげ、教育をすれば、すべてが回ります。そうして、韓国と北朝鮮の学生たちと、ソ連の学生、中国の学生たちが一つになり、アジア地域で共産主義思想に対峙できる連合会をつくるのです。いずれにせよ、共産主義は崩れるようになっています。ソ連がそうでしたし、中国も崩れています。「『統一思想』は、共産主義に代わる思想である」と言って教育するのです。北朝鮮の学生たちに、道を開いておかなければなりません。一番早いのがそれです。摂理的に見るとき、韓国と北朝鮮の学生たちは、カインとアベルです。そのようにすれば、父母は自然に一つになるのです。
9 韓国の四十の大学でのお母様の大講演会は、キリスト教と運動圏が分立され、私たちと一つになるきっかけとなりました。摂理史的に見るとき、これは蕩減路程で、この上なく必要な条件です。お母様を中心として、運動圏の学生たちと大学原理研究会が、大学で再び基盤を築かなければなりません。韓国の運動圏の学生たちをアベルとみなすなら、北朝鮮の学生たちは完全にカインです。韓国にいる運動圏の学生たちは、表面は赤いのですが、中は白いというのです。しかし、北朝鮮にいる学生たちは、完全に赤いのです。
今から、韓国の運動圏の学生たちと北朝鮮の学生たちを、モスクワに連れていって教育します。ここに、日本の朝鮮総連と民団の学生、日本の学生が加わるのです。韓国の学生たちを中心として、アメリカと中国、ソ連の学生たちが連合し、北朝鮮の学生たちを同化させなければなりません。ですから、私たちは最善を尽くして、北朝鮮にこれを知らせたのです。今、モスクワで世界平和青年運動の組織を編成しようとしています。そうして、超国家的に思想を超越して、青年運動を展開するのです。これは、大学原理研究会だけではできません。社会基盤がないので、大学を中心として、同窓生たちを束ねるのです。同窓生と学生は、カインとアベルです。彼らを束ねて組織をつくり、世界的に大運動を展開しさえすれば、急進的な発展を遂げることができます。ですから、お母様と「世界平和女性連合」と学生連合が、一つにならなければなません。
二世を中心とした大学統一運動
真の父母様は、戦争を経験していない二世の大学生と青年を中心に、「頭翼思想」を理念とした南北統一運動を継続して展開された。一九八六年五月十五日に結成された「南北統一全国学生総連合(統学連)」と、十月十一日に発足した「全国大学教授学生南北統一運動連合(教学統連)」を中心に、活発な南北統一運動が展開された。大学教授と大学生に正しい南北統一の理念と座標を提示されたのである。
10 今は二世の時代です。二世を収拾する時だというのです。誰が彼らを収拾して、新しい理念を教育するのかというのです。韓国には、彼らを教育する団体がないと考えなければなりません。それは、現実的に現れ、歴史的に現れた事実です。
ですから、大学で「南北統一全国学生総連合(統学連)」と教授たちも動員しなければなりません。世界にないことが起きたのです。そのようにするのは、縦的なカインとアベルを一つにするためです。師弟関係も父子関係も縱的なカインとアベルです。強力な体制を中心として、進むべき時が来たのです。
11 南北を統一するのは、お父様でなければできません。教授と学生が連合し、その社会の有志と連結して、二世の若い青年たちを一つに束ねなければなりません。道なら道の大きな会場で大会をして束ねなさいというのです。そして、組織編成をしなければなりません。一つにならなければならないのです。
ですから、「全国大学教授学生南北統一運動連合」をつくりました。全国にいる教授と学生が一つになりなさいというのです。このような組織は今までなかったのですが、お父様によって初めて、歴史にないことが起きたのです。
12 一九八六年一月二十四日、漢南国際研修院に教授たちが集まり、新たな決意をしたのちに対社会活動を始めました。二月十七日から全国百六十六の地域で大学教授巡回講演会をするという、驚くべき歴史的一ページを記録するようになったのです。また、それから五ヵ月後には、世界の碩学たちを中心として、皆さんが協力し、全国二百三の地域で歴史的な新しいみ言の砲門を開きました。
これは、世界を越えて、歴史的に記念できる一つの記録になるでしょう。そこに名高い学者たちが動員され、先頭に立ったという事実は、驚くべきことです。このようなことができる団体をつくったのですが、その名称が「全国大学教授学生南北統一運動連合」です。お父様はこれに対して、多くの希望をもっています。
13 お父様は、一九八六年二月から「世界平和教授アカデミー」に所属する教授を立てて、全国で講演会を開催しました。それは、最高の知識人たちがお父様のために一つになったことを宣布する式です。この教授たちを中心として、お父様が地方にいる教授たちの所に行って教えるのです。お父様が教える際には、彼らが反対せずに歓迎しなければなりません。このようにすることによって、上は教授たちから、下は村人まで、完全に外的な基盤が一つになる立場に立つようになるのです。
「国際勝共連合」を中心として、カイン圏である国とアベル圏である統一教会が完全に一つになったというときには、政府も統一教会に付いていかなければなりません。このようになれば、世界的見地から、南北統一の運勢圏が私たちに訪れるというのです。
皆さんは、統一教会と勝共連合を中心に完全な国家組織として一つになり、南北統一をしなければなりません。神様の側ですべてのものが一つになれる環境を韓国につくったので、サタン側のカイン圏を吸収しなければなりません。今や、韓国を中心として、アメリカと日本、さらには中国まで連結させることができる垣根を巡らせたのです。
14 お父様が「全国大学教授学生南北統一運動連合(教学統連)」をつくり、教授たちと学生たちを束ねておきました。この時、韓国では学生たちが民主化を求めるデモをして大騒ぎしていました。私たちは彼らを収拾するために時局(に関する)講演をしたのですが、その時、運動圏の大学生たちが民主化を求める勢力と共に私たちに反対し、キリスト教もこれに加勢して反対しました。ですから、教学統連が先頭に立って、大学生と一般国民を教育しなければなりません。最後に私たちが立てなければならない所が、統、班、面、里です。
私たちがその闘いで勝利するか失敗するかという問題は、どこにかかっているのでしょうか。今後、若い二世たちを動員して、一世たちを収拾しなければなりません。これは、イスラエル民族が四十年後にカナンに復帰し、二世たちを中心として国を建てたのと同じです。ですから、二世圏が主動となって建国の歩みをしなければなりません。それが正に大学です。
二世は大学生と中高生です。二十歳前後の青少年たちを糾合しなければならないというのです。二世たちと教授たちが一つにならなければなりません。これは縦的なカインとアベルです。兄弟は横的なカインとアベルです。このようにして、教学統連が縦横に一つにならなければなりません。一つにならなければ、影響を与えられないのです。
15 一九九四年に入り、運動圏の学生たちがデモを起こしているのですが、ここに宗教界が影響を及ぼしています。このような運動圏を、大学原理研究会を中心として収拾しなければなりません。そのようにして長子権復帰をするのです。最近、運動圏の学生たちが原理研究会に協助し、大学でのサークル登録を手伝っています。去る二月にモスクワ、六月に北京で世界平和のための国際大学生指導者セミナーをした時、私が金日成主席を動かし、北朝鮮の大学生たちをそこに参席させて、韓国と北朝鮮の学生たちを会わせました。私がそのようにしてあげたのです。
自分たちがいくら会おうとしても、会うことはできません。南北統一を主導する人はお父様しかいません。これまで、北朝鮮の学生たちと韓国大学総学生会連合の責任者たちが会おうと苦心したにもかからず、会えなかったのですが、私が会わせてあげたのです。このように、統一のための主導的な役事を、お父様が行っています。
今までその基盤を築き、国家を超越して、韓国と北朝鮮を統一できる学生大会を糾合した立場に立ったので、これを後押ししてあげなければならないというのです。それで、全国の二百の大学に原理研究会を再び登録して、共産党以上のブームを起こせる活動をするようになりました。
「世界平和青年連合」の創設と南北セミナー
一九九四年七月二十六日、百六十三ヵ国の代表たちが参加する中、アメリカのワシントンDCで「世界平和青年連合」創立総会が開催された。韓国で、一九九五年二月二十二日に社会団体として登録された「世界平和青年連合」は、左翼と右翼の理念を超越し、和解と利他主義的精神に基づいた真の共同体を志向している。「世界平和青年連合」は、中国の北京で韓国と北朝鮮の大学生たちが参加する中、数回にわたって平和セミナーを開催するなど、韓国と北朝鮮の青少年交流に大きく寄与した。また、世界各国に支部を置き、青少年純潔キャンぺーン、エイズ予防教育など、多様な活動を展開している。
16 モスクワで世界平和のための国際大学生指導者セミナーを行ったのが一九九四年二月でしたが、この大会をやろうと言った時、皆が「来年の春になるまでは寒くてできません」と言うので、私が「国が滅んで死ぬというのに、冬が何だというのか!滅亡と死は冬でも訪れてくる。モスクワがいくら寒くても、急がなければならない!北京大会も陰暦の六月を過ぎてしまえば大変なことになる」と言って、大会をしたのです。
「世界平和青年連合」も、本来は急いで一九九四年六月に創立しようとしたのですが、延期して七月二十六日に創立するのです。
そして、アメリカでは大学と連結し、三千の大学で講演をしました。大学原理研究会の組織圏内に放り込むのです。韓国でも、二百の大学を大学原理研究会の組織圏内に入れなさいというのです。その目的は南北統一です。北朝鮮の大学生と韓国の大学生だけではできません。アメリカの大学生とロシアの大学生、中国の大学生、日本の大学生を動員しなければ、できないというのです。
17 「世界平和連合」の創設大会で、アメリカの元国務長官のアレクサンダー・ヘイグが演説したのですが、その時、彼を私の部屋に呼んで話をしました。「私がロシアの賢い青年たちとアメリカ最高の大学の学生たちを教育して、世界青年連合会をつくろうと考えているので、あなたも協力しなさい!」と言うと、いかにも軍人出身らしく、「間違いなくそのようにします」と言いました。それで今、それに対する計画を立てています。
アメリカの大学生たちとロシアの大学生たちを中心に、自由世界と共産世界として、思想的に対峙してきた代表的な二つの国家の若い青年たちで隊列を組んでおくのです。そのようにしてから、長期休みの期間になれば、世界各国の大学に行って教育するのです。そうすると、これが世界的な問題になるので、いくつかの代表的な新聞に感想文を掲載すれば、必ず多くの大学生が押し寄せてくるのです。そのようになれば、各国の一流大学を中心として、「世界青年連合」や「大学生連合会」をつくることができるのです。
18 「世界平和青年連合」には、大学生と中高生、十七歳(数え)以上はすべて入ります。そうして、大学を中心としてすべてのことを実践するのです。ですから、女性連合は、今住んでいる町の息子、娘たちが通う中学、高校、大学を訪ねて回りながら、教育しなければなりません。二世たちを収拾しなさいというのです。そうして、女性連合を前に立てて、大学と中学、高校の思想的な理論教化(を行い)、キリスト教文化圏の理論教化運動を展開するのです。
19 四十五歳から五十歳の年齢の人たちは、大学を卒業したあと社会に出て、最も活動している重鎮たちです。彼らさえ掌握すれば、世界は回っていくのです。大学生までは横的に家庭に縛られています。今からこの小学生、中高生、大学生たちを縦的に束ねなければなりません。彼らと社会人、大学卒業者たちまで、国家的に束ねなければなりません。そうしてこそ、世界と一つにまとめることができるようになります。
小学生、中高生、大学生たちは、家庭の母親の懐を出たり入ったりします。大学卒業者たちは、国家の懐に入った立場です。これは縦的です。小学生、中高生、大学生たちは、国家基盤です。彼らを世界基盤で、「世界平和青年連合」に連結し、すべての国家を率いていかなければなりません。
そのためには、二世を伝道しなければなりません。ですから、全世界の統一教会は、大学を基地にして伝道しなければならないのです。その次には、大学を中心として、同窓会を動かす活動を展開しなければなりません。それが、今後、私たちが世界を収拾できる一番の近道だと考えるのです。
20 「世界平和青年連合」の会員は、縦的な家庭、国家、世界、天宙を連ねる伝統を真の父母様から受け継ぎ、地上天国の根幹となり、環境全体に模範となって、発展的歴史を維持していかなければなりません。
人類の上中下時代を連結し、直線的な縦的伝統を生活圏で確立しなければなりません。上中下時代とは、老年時代、中年時代、少年時代を言います。老年層の信頼を得て、青少年層の模範にならなければなりません。青年たちは家庭と学校を離れるのではなく、新しい家庭と新しい学校教育の結実体として、家庭と社会で責任をもち、教示する人にならなければなりません。青年たちは、家庭天国理念を完成し、道義的世界の具現に生涯の中心を捧げなければならず、心身一体生活の中心的標本となって、国家の公益を常に追求しなければなりません。
21 「世界平和青年連合」が重要な団体になります。青年たちは卒業生です。ですから、学校とは距離があります。社会に出ていっても、学校の後輩たちが誇ることができる組織をつくらなければなりません。そのようにしてこそ、正しい卒業生となり、称賛を受けられるのです。そうして、原理研究会と卒業生が一体にならなければなりません。また、同窓たちを同化させなければなりません。自分の村に同窓生がいれば、その村の主力部隊にして啓蒙し、民度を高める活動をしなければなりません。そして、左翼思想に対峙できる徹底した教育をしなければなりません。北朝鮮と対峙しているので、これから思想闘争をしなければならないのです。統一が成し遂げられたとしても、思想闘争は避けられないため、準備しなければなりません。ですから、共産主義に対抗できるよう教育を急がなければならないのです。
22 国家を新たに発展させる方法は、青年の再教育、家庭倫理の確立以外にはありません。ですから、国連大学をつくろうとしているのです。そして、大学連盟をつくって、どの教団を中心とした大きな大学であっても今回コディアクに呼び、「すべて同じ学制で編成して、希望する大学の卒業証書を何枚でもあげられるようにし、世界的指導者に育てよう」と話しました。国境、民族、人種を超越した場で、世界を神様の代わりに改革できる指導者をつくろうという運動が、「世界平和青年連合」です。
23 長い間、世界平和を実現するために、多くの機関を創設してきました。「世界平和女性連合」、「世界大学原理研究会」、「世界宗教会議」、「世界平和のための頂上会議」、「科学の統一に関する国際会議」、「世界言論人会議」、そして、「世界平和教授アカデミー」がそれです。
今や、今日の人類の救いの先鋒に立つために、「世界平和青年連合」を創設するのです。私は、若者が神様と家族と国家を愛し、最高の道徳的基準によって生きていけるようにするため、私のすべての清熱を尽くします。より具体的に「世界平和教授アカデミー」と衛星システムを連結し、国際教育高速道路をつくります。これは、世界のすべての若者たちに、最高の教育の機会を提供してくれるでしょう。私は、百六十四ヵ国のすべての会員国が、若者の精神道徳の回復のための教育プログラムに同参することを促します。「世界平和青年連合」を代表し、私たちはみな、愛と平和の世界創建のために精進していきましょう。私は皆さんの支持を通して、神様の祝福が永遠に共にある、第三の至福千年を成し遂げることができると確信します。
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