平和経

第九篇 2

アメリカを中心とした神様の計画

日付:一九七五年十二月十八日

場所:アメリカ、ワシントンDC、国会議事堂コーカス・ルーム

行事:第二回アメリカ国会上下院議員招請講演会

親愛なるアイコード議員、国会議員の皆様、そして紳士淑女の皆様。まず私はアイコード議員の親切な御紹介の言葉に対し、衷心より感謝の意を表し、また御多忙中にもかかわらず、このように参加してくださった皆様に感謝申し上げます。

1. アメリカ人は洗脳されるほど愚かではない

きょう私は、美しいアメリカ国会のこの殿堂で、皆様にお話しすることができ、光栄に存じます。優秀であられるアメリカの国会議員各位をお迎えして、お話しできるこの機会は、私にとって二度目です。その最初の機会は一九七四年十月八日でした。それから約十四カ月が過ぎたきょう、私は再びこの殿堂に立ちました。

これまで十四カ月が経過する間、私は次第にアメリカのマスコミにおいて論難の的になりました。全国の各新聞は、私に対する記事を大書特筆し、いくつかの雑誌は私の写真を表紙に載せ、カバーストーリーとして扱いました。ある写真は、本人よりも見栄えよく写っているように感じられるものもありました。広告代を一銭も払っていないのに、私のことをこのように有名にしてくれたアメリカの言論機関の各位に、どう感謝の言葉を申し上げたらよいか分かりません。

アメリカの言論機関が物議の焦点としているのは、私がアメリカの青年たちを洗脳していると思っていることです。それでは、賢明なアメリカ人の皆様に、一言お聞きいたします。いったいアメリカの人々は、このレバレンド・ムーンによって洗脳されるほど愚かな人々でしょうか。いいえ、違います。私の答えも同じです。私は、アメリカの人々を尊敬しています。それにもかかわらず尊敬するアメリカの人々がこのような非難をすることが理解し難いのです。暴力を使ってまで非難するのは理解できないことです。

しかし、きょうは、弁明するためにここに来たのではありません。私は神様が伝えるようにと言われたみ言を証すために来たのです。その他は歴史が証明するでしょう。今から私がお話ししようとする題目は「アメリカを中心とする神様の計画」です。

2. 創造理想世界復帰のための神様の摂理

私たちが神様の計画を知ろうとすれば、まず神様のみ旨が何であるかを知らなければなりません。神様は、永遠、不変、唯一、絶対的な方です。したがって、神様のみ旨も、永遠、不変、絶対的なものにならざるを得ません。

神様が人間を創造される際に、その目的と理想があったのですが、その目的が成し遂げられていれば、その世界は、愛によって統一された世界となり、神様を父母として侍り、全人類が兄弟姉妹として仲むつまじく暮らす単一世界となり、人類大家族の世界となっていたでしょう。

言うなれば、その世界は、み旨の中で一つに統一された世界なのです。この統一という課題が、今日人間にとって最も重要なものであり、そのために極めて難しいものとして残されているのです。個人においては心と体が一つになり、家庭と家庭が一つになり、民族と民族、国家と国家、東洋と西洋、神様と人間が一つに統一された世界なのです。言い換えれば、神様の創造目的が完成した世界が、統一の世界です。

しかし、今日の現実はこのような理想世界からは、あまりにかけ離れたものであり、何かが根本的に間違っていることは明らかです。それは何でしょうか。人間の先祖アダムとエバの堕落によって、神様のみ旨が成就しなかったのです。

ですから、個人の心と体が分かれ、家庭と家庭、民族と民族、国家と国家、東洋と西洋、神様と人間のそれらすべてが分かれ、分裂と不調和の中で生きているのです。このように分裂した人間自体は、本然の機能を失ってしまった病気の状態にあるのです。

神様の人類救援の目的は、この病に伏した人間を診察、処方して治療する医者を送り、病気になる以前の状態に原状復帰させようとすることであり、この救援の摂理は、すなわち復帰摂理と言えるのです。ここにおいて医者として来られる方がすなわちメシヤなのです。

それでは、メシヤの降臨に先立ち、神様は何をどうされたのか、そしてメシヤは来て何をしようとしたのかが問題です。

神様はみ旨を成就させるために必要な中心宗教を立て、それを基盤として神様の選民である中心国家を立て、その中心宗教と中心国家を通じて世界全体を救援し、復帰しようと摂理してこられたことをはっきりと知ることができます。その中心宗教がすなわちユダヤ教であり、その中心国家がイスラエル選民国家でした。

その宗教とその国家の使命は、メシヤを迎えて、全世界を救援するみ旨を完成することです。神様のみ旨成就に先立ち、たとえ困難に直面し、犠牲の十字架を背負うようなことがあったとしても、全世界を救わなければならないのが、その中心宗教の使命であり、またその中心国家の使命なのです。

このような明らかな公式的み旨があって、神様はメシヤを送る前に、ユダヤ教を立て、彼らを通してイスラエル民族を訓練し、メシヤを迎える準備をさせてきたのです。そうして、神様のみ旨であり、民族のみ旨である人類救援の摂理は、メシヤによって完結され、統一された理想世界が成し遂げられるはずでした。

3. 中心宗教と中心国家の使命がキリスト教とアメリカに移る

しかし、二千年前に、メシヤが来られたとき、どうなったでしょうか。ユダヤ教とイスラエル民族は、世界万邦が自分たちの足もとで制覇され、イスラエル民族だけが栄光の座に着くことを夢見ていたのです。

彼らは、世界の救援という至上課題を先に考えるべきだったにもかかわらず、自分の国を先に考えたのです。そこから、世界のことを先に考え摂理される神様やメシヤと彼らとの間に、大きなずれが生ずるようになったのです。

そのような中で、メシヤとして来られたイエス様は、ユダヤ教とイスラエルを基盤として世界を救援するために、教会と民族に対して世界に向かう革新的な言動を取っているうちに、既存の立場を固守するユダヤ教とイスラエル国家の反対に追われ、ついに十字架に架けられて亡くなってしまったのです。

その後、み旨成就に失敗したユダヤ民族は悲運の道を歩むようになり、イエス様を中心としたキリスト教は、国家の基盤を喪失したまま、信徒たちは迫害の中で多くの殉教の代価を払いながら、ローマ帝国でみ言を広め始めました。

ここで知らなければならないことは、選ばれた者がその使命を果たせなかった場合に、神様は、み旨を成し遂げるにふさわしい宗教を再び立て、そこにふさわしい中心国家を再び立てるということです。そこでキリスト教がその中心宗教として、み旨のためのより高い立場でユダヤ教の使命を受け継ぎ、当時世界的な国家だったローマ帝国にとどまるようになったのです。

そのようにして準備したユダヤ教とイスラエルの国は失われてしまったのですが、キリスト教は、ユダヤ教とイスラエルの国の失敗を清算するための四百年間の迫害の末、ローマに国教として受け入れられるほどの基盤を築くようになりました。

当時、教皇庁が中心に立ち、ローマ帝国と完全に一つになって、全世界の救援を目指して前進しなければなりませんでした。もしもローマ教皇庁が、そのようなみ旨をはっきりと知って、国家と一つになり、いかなる犠牲の十字架を負ったとしても屈せずに前進していたならば、世界を救って余りあったでしょう。しかし、教皇庁は、神様のみ旨に背き、自分たちを中心として国家を動かし、そのもとに隸属させる機関と化してしまったのです。

このように神様のみ旨とは反対の道を行くので、神様は教皇庁から離れるようになり、中世暗黒時代が到来するようになりました。その後、教皇庁の威信は人本主義の思潮に襲われ、地に落ちてしまいました。ですから、神様はプロテスタント運動を起こし、世界救援の道を再び整えなければならなくなったのです。このような風潮に乗じて、自分の離婚を正当化しようとしたイギリスのヘンリー八世は、カトリックに対して反旗を翻し、議会を動かし、首長令を発することによって、ついにイギリス国教会を打ち立てました。

その時のイギリスは、プロテスタントと和合できる良い機会をもっており、ヘンリー八世は自ら悔い改め、次元の高い教会と国家を目指して前進できる立場に立っていました。神様のみ旨は、ローマ帝国を離れてイギリスに移り、世界救援の道を整えていたので、イギリスという小さな島国が、数百年の間にその版図を広げ、「五大洋六大州に日の沈むところがない」といわれる世界的な強大国になりました。

神様がこのように、イギリスに文明の極致を享受させ、輝かしい祝福を与えたのは、イギリスだけのためではなく、世界を救おうとされる神様のみ旨を成就させるためでした。

当時、神様のみ旨を成就しようと理想的国家を夢見て立ち上がった清教徒運動者とプロテスタント運動者が合致して、イギリス全体が一つになっていたとすれば、超国家的な立場で、神様のみ旨の中で一つになり、名実ともの「ユナイテッド・キングダム(United Kindgom:連合王国)」という世界的な国家形態を築いたのです。

しかし、イギリスは、この重大な使命を悟り得ず、神様の祝福をイギリスだけのためのものとして享受し、一方、清教徒を迫害し、植民地から搾取する立場に陥ってしまったので、そこで神様のみ旨は再び移らざるを得なくなったのです。

当時、清教徒が、反対と迫害に耐えかね、苦難を打開し、信仰の自由を求めて、教会と国を捨てて立ち上がったカナンの地のような所がアメリカ大陸でした。天のみ旨を携えて、命を懸けて大西洋を渡ってきた代表的な群れが、皆様の先祖「ピルグリム・ファーザーズ」だったのです。

彼らと共に天の祝福はアメリカ大陸に移りました。そのようにしてここに集まった超民族的清教徒の群れは、信仰の自由のために神様のみ旨の中で強く団結し、独立軍を起こしてイギリスと戦った結果、神様の加護のもとに勝利しました。このようにしてプロテスタントを中心とした超民族的な国家が形成されたのですが、これが正にアメリカの建国の歴史です。

そのようにしてアメリカは、神様のみ旨を中心として世界救援の旗手となり、教会と国家が一つに団結し、神様の歴史的な願いである全世界救援のみ旨を果たす重大な使命を負うようになったのです。アメリカの建国理念が「神様のもとに一つの国」だったことは、何も偶然なことではなく、すべて神様のみ旨の中でそのようになったのです。

このように、神様は六千年の摂理歴史を勝利で完結させる目的のために、イスラエルの失敗以後の二千年歴史を、第一イスラエルの国とユダヤ教に代わる立場で相続、継承したのがアメリカとキリスト教でした。

イエス様以降二千年間に失敗した内外の条件を、二百年の歴史を通じて清算し、アメリカは精神文明と物質文明を兼ね備えて、神様のみ旨の中で世界を救うために再び来られるメシヤを迎える条件を具備した国になったのです。そうしてキリスト教とアメリカが一つになって、神様のみ旨を世界的に完結すべき、第二イスラエル型の世界的国家となったことを、皆様は知らなければなりません。

4. アメリカ国民は神様のみ旨を知って覚醒すべき

今や、アメリカ国民は、今日のアメリカを築いた神様の祝福が、決してアメリカだけのための祝福と思ってはいけません。この祝福は世界のための祝福であり、またアメリカ自体も、アメリカだけのための国ではなく、世界人類のためのアメリカであることを深く悟り、全世界人類の救援のために、いかなる犧牲や十字架も避けてはいけません。

イスラエルとローマ帝国とイギリスが、神様のみ旨を受けたにもかかわらず、その使命完遂に失敗した内容を知って、アメリカは必ず神様のみ旨を成し遂げる国にならなければなりません。

アメリカは、超民族的に構成された国という意味で、世界を救うことのできる最もよい条件を具備しています。このように五色人種が合わさって暮らす国は、かつて歴史上になかったのであり、神様の加護がなかったとすれば、既に分裂し、争いながら滅んでいくしかなかったはずですが、むしろ祝福を受けて栄えることができたのは、驚くべき神様のみ旨があったからです。アメリカの国民は、今や神様の祝福の意味を知って、深く覚醒しなければなりません。

アメリカは、精神文明と物質文明の極致を築き上げた、神様のみ旨の中に準備された代表国家として、第一イスラエルがメシヤを渇望したように、再び来られる主を待ち望み、迎えて、創造理想を完結した統一世界を成就する国にならなければなりません。

第一次、第二次世界大戦を勝利に導いたのも神様であり、アメリカをして国連を編成させたのも神様のみ旨でした。本来国連は、キリスト教を中心とした世界の国々が結束する本営にならなければなりませんでした。共産主義国家の加盟は、絶対に神様のみ旨ではなかったのです。

またアメリカは、戦後の処理を間違えました。第二次世界大戦に勝利した連合国と三国同盟国(日独伊)がもっていた国までも適切に保護し、管理する責任が、アメリカにありました。

もしアメリカが神様のみ旨を知っていたならば、サタン側の国家であるソ連を堂々と制圧し、世界万邦の自由国家を集め、民主世界に結束させて、神様のみ旨の中で全世界を復帰しなければなりませんでした。その時こそ、それができる良い機会でした。

しかし、アメリカは、当時アジア諸国と東欧衛星国家を実質上共産圏に与えてしまい、韓国とドイツを分断させてしまいました。

第二次世界大戦の勝利は、神様の版図を広めて、世界へと進出させようとした神様の祝福の結果でした。しかし、アメリカは、結果的に若者たちの血の犠牲を無駄にしてしまい、神様を否定する不倶戴天の怨讐、共産主義世界を有利にしてしまったのです。その時、犠牲となった若者たちの怨恨の血の叫びが、いまだ絶えずにあることを、アメリカは知らなければなりません。

さらにアメリカは、自由陣営を守護すべき聖職から後退することによって、ベトナムのようにその保護下にいた国を一夜にして悲運の供え物としてしまったがゆえに、アメリカの国際的信義は地に落ちてしまい、怨みの声が日々高まっています。

国連はその機能を喪失したまま、共産主義国家の独り舞台となり、イスラエルとアメリカと韓国は片隅に追われる恥辱を受けています。そればかりでしょうか。

アメリカにおいては、様々な尋常ではない国内問題が日増しに深刻になっています。人種問題はもちろん、麻薬問題、青少年の淪落と家庭破錠、犯罪問題などです。どれ一つ取ってみても深刻でないものはありませんが、中でも共産主義問題は致命的です。

神様に侍るとい宗教会が、これらの問題を解決する主役を担わなければならないのですが、教会は日に日に若者を失い、ある所は養老院化しつつある状況です。家庭と国家と世界を見つめながら全体のために生きるという神様のみ旨に背き、極度の個人主義的な人生観と価値観によって生きるアメリカ人は、神様の審判を免れることができないことを恐れなければなりません。

このままでは、神様は離れていかれ、そうなればアメリカは祝福を奪われて悲惨になるのです。既にそのようになりつつある現実を直視しながら、誰よりも国会議員の皆様をはじめとする為政者の皆様が覚醒し、頑張っていただきたいと願います。

皆様の心の中には神様はいらっしゃいますか。皆様の家庭に、皆様の町に、皆様の社会に、皆様の国家に神様はいらっしゃいますか。またホワイトハウスに神様はいらっしゃいますか。もっと重要なことは、教会に神様がいらっしゃるかということです。今では、それさえも疑問です。

神様はすべてを一つにさせる力なので、神様が共にあってこそ、個人の心と体もう一つになり、夫婦と家庭が一つになり、民族が一つになり、国家が一つになり、東洋と西洋が一つになり、世界が一つになり、天と地もう一つになり、神様と人間が一つとなった統一の世界が来るのです。そのような世界になれば、共産主義は影すらもなくなるでしょう。神様さえいらっしゃれば万事が解決されるのですが、神様を失う日にはすべてを失ってしまうのです。

そのようなことを知ったからには、すべてを犠牲にし、アメリカ全体を犠牲にしてでも、探さなければならないのが神様であり、全世界の人類であることをはっきりと知らなければなりません。アメリカが覚醒し、国民が団結して、神様を中心として再び結束する運動を起こさなければならないのです。キリスト教を団結させ、すべての宗教を糾合して、次元の高いみ旨の世界に向かうアメリカとなれるように、精神的革新運動が起こらなければなりません。

5. アメリカは世界のために先頭に立つべき

しかし、今のキリスト教のままでは、それはできません。汎国民的に教育して、徹頭徹尾精神武装させる新しい指導理念が絶対に必要です。それは現在の民主主義理念だけではできません。共産党を追放し、神様を中心とした愛と真理で、新しい社会秩序を樹立する運動が起こらなければなりません。そのような目的に向かって青年たちを結束、団結させ、アメリカを覚醒させて、世界的使命を担当しようと準備、訓練しているのが正に統一教会運動なのです。

統一教会は、それを成し遂げる内容と理念と実践力をもっています。アメリカを中心とする神様のみ旨とその計画を理論的に明らかに教えてあげ、アメリカをはじめとする西洋の物質文明と東洋諸国の精神文明をつなげて、全世界に統一文化圏を築き上げることによって、神様のみ旨である創造目的を完成した理想世界をこの地球上に建設しようとしているのです。韓国は、西洋文明と東洋文明が連結するアジアの高きやぐらであり、最後に残された基点となるのです。

そのような意味で、アメリカが韓国を保護せざるを得ないのは、神様のみ旨によるものであることを知らなければなりません。そのように東西を連結するという驚くべき歴史的使命を悟れず、自国だけで定着しようとするアメリカを再び覚醒させ、その使命を果たさせるために、神様はレバレンド・ムーンをアメリカに送られ、活動するように命令されたのです。

神様のみ旨の中で、アメリカの果たすべき至上課題は、イスラエルとローマ帝国、イギリスのような国々の前轍を踏まずに、その建国精神に立ち返って、徹頭徹尾神様に侍る国として、み旨の公式どおりに教会と国家が一つになり、アメリカを犠牲にしてでも全世界を救おうとする立場で、神様と共に力を尽くして地上天国を築く時まで先頭を走る旗手としての使命を果たすことです。そうすれば、アメリカは永遠であられる神様のみ旨を完成させ、永遠に祝福を受ける国となるでしょう。

きょうこの会場、この時間が、将来訪れる統一された理想世界、すなわち地上天国の礎を据える契機となることを願います。皆様と皆様の御家庭、皆様の仕事場、皆様の国に、万福が宿ることを願いながら、私のお話を終わらせていたたきます。ありがとうこざいました。

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