天聖經(増補版)/第十三篇 平和メッセージ

目次

第一章 天一国の理想家庭

第一節 宇宙の根本と真の血統


1 皆様も、祈祷を通して神秘的な境地に入り、この宇宙の中心は何かと尋ねてみてください。「父子関係」という答えを聞くようになるでしょう。父母と子女の関係以上に、重要で貴いものはないのです。これが、この宇宙を創造された神様と人間の根本的関係だからです。

  

宇宙の中心は父子関係


2 父子の関係がもっている特性とは何でしょうか。真の愛と真の生命と真の血統の関係です。真の父母の真の愛が前提とならなければ、私たちの真の生命が存在することはできません。すなわち、神様のみ前に人間は、絶対的な真の愛の相対として創造されたということです。そこは、正に神様が父となり、人間は息子、娘となる軸が立てられる所なのです。もし、それよりもっと高く貴い所があれば、人間の欲望は、またそれを追求するでしょう。しかし、そのような所はありません。全知全能であられる神様が、最高の所は御自身のために隠しておいて、御自身の子女であり、愛の絶対相対者であるアダムとエバは二番目に良い所に立てて創造した、ということは想像もできません。

3 私たちの永遠の真の父母であられる神様は、一〇〇パーセント御自身のすべてを投入して人間を創造され、同位権、同参権、同居権、相続権を賦与されました。神様のすべての属性を下さったのです。神様がいかに絶対者だとしても、独りでは幸福になることができません。「うれしい」という言葉や「幸福だ」という言葉は、独りでは成立しない言葉です。必ず相対的関係を備えた所で成立するのです。

声楽家として一生を生きてきた人が、もし無人島に置き去りにされ、独りで喉が張り裂けるほど歌を歌ったとすれば、幸福を感じるでしょうか。自存される神様も、喜び、幸福であるためには、必ず愛を分かち合う相対が必要なのです。そうだとすれば、絶対者であられる神様に喜びをお返しすべき相対者としての人間は、どのような姿でなければならないのでしょうか。神様が「息子よ、娘よ」と呼ぶことができ、御自身と同格の位置に立て、共に創造の偉業を完成することができ、天地万物をすべて相続させられる子女は、どのような姿でなければならないのでしょうか。

4 神様が、創造の理想的出発点をどこに置かれたのか、お分かりでしょうか。「相対のために存在する」という原則に御自身の理想的出発点を置かれたのです。言い換えると、神様が願われた相対のために真の愛を実践することが、神様が創造のみ業を始められた核心だったのです。したがって、神様の子女である人間の責任は、何よりもまず神様に似ることです。孝子、忠臣、聖人、聖子の家庭の道理を果たす真の愛の化身になりなさいということです。神様の深い心情の内的事情を知って、アダムとエバの堕落以来、数千、数万年、苦痛の中で生きてこられた神様の恨を解いてさしあげなければならないのです。

5 全能の神様が、苦痛の場から抜け出すことができず、歴史の背後で受難の道を甘んじて耐えてこられたのは、神様が愚かで能力がないからではありません。堕落によって失ってしまったアダムとエバの本然の位置、すなわち完成した「後のアダム」の顕現を待たなければならない、復帰摂理にまつわる言うに言えない事情があったからです。いかに全権をもった神様でも、自ら永遠の基準の上に立てた天理原則を無視することはできなかったのです。

それでは、アダムとエバの堕落以来、歴史を通して神様にとって最も胸痛い恨として残されてきたものが何であるか、御存じでしょうか。それは、天の血統権を失ってしまい、兄弟権と所有権まで失ってしまった事件です。生命とも取り替えることのできない、この血統を失ってしまいました。真の生命と真の愛の実を結ぶことができなかったというのです。

  

血統の重要性


6 生命より貴く、愛よりも重要なものが血統です。生命と愛が合わさって創造されるものが血統です。これらのうち、生命がなくてもできず、愛がなくても血統は創造されません。愛、生命、血統のうち、その実りが血統なのです。神様の血統の中には、真の愛の種が入っていて、真の生命の体が生きています。したがって、この血統と連結されれば、神様が理想とされた理想の人間、すなわち人格を完成することも可能であり、理想家庭も生まれ、さらには、神様の祖国である理想の国家も出現するのです。平和理想世界王国は、このように絶対「性」の関係を通して創建されるのです。

7 血統の重要性は、いくら強調してもしすぎることはないことを、皆様も肝に銘じなければなりません。血統がなければ、生命はもちろん、愛も離れてしまいます。血統が残ってこそ、愛した自分の伝統が残され、血統が存続してこそ、父母の息遣いが継続していくのです。言い換えれば、父母に愛の実、生命の実、血統の実、そしてすべての喜びの実を提供する最初で最後の必要十分条件は、真の血統であることをはっきりと知らなければなりません。

ところが、生命とも取り替えることができない、この血統を失ってしまいました。真の生命と真の愛の実を結べなかったのです。地球星に広がっている六十五億の人類が、天とは何の関係もない、サタンの実に転落してしまったのです。神様は、畑に蒔いた種が秋を迎えて豊かに実れば、それを収穫しようと考えていました。それがエデンの園でした。アダムとエバ、二人の息子、娘を育てて真の愛を花咲かせ、真の生命を花咲かせ、真の血統を花咲かせた所で、永遠の愛、永遠の生命、永遠の血統の主人と家庭、そして神様の平和理想世界王国を収穫しようとしたことが、神様の人間創造の理想だったのです。

8 父子の関係こそ、あらゆる関係の中で最高、最上の関係です。神様の血統を伝授し、永存させる唯一の道は、正に父母と子女の血統関係しかないという事実を、はっきりと知らなければなりません。しかし、その場に現れたのは、偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統でした。神様の愛と生命と血統が、愛の怨讐である姦夫サタンの所有権のもとに落ちてしまったのです。天地が真っ暗な地獄に変わってしまい、神様までも姿を隠される、そのような凄絶な世界になってしまったという事実を、人間は今まで知らずに生きてきました。

9 怨讐の血統が生命線であるかのように錯覚し、そこに命を懸けて生きている群像こそが、今日、堕落の末裔となった人類の悲しい姿なのです。それで、この世界を地上地獄と呼ぶのです。このような悲惨な姿を見つめられる神様は、どれほど胸を痛めたことでしょうか。本来、神様は、エデンの園にアダムとエバを創造されたのち、彼らを御自身の祝福のもとで結婚させ、天の所有権までも完全に伝授してあげようとされたのです。宇宙万象の所有権を、アダムとエバに相続してあげようとされたという意味です。

10 堕落によって、血統権、長子権、所有権がサタンの手に落ちてしまったのです。愛する子女に相続してあげるために、一生の間、汗を流して集めた財産を、一晩のうちに、強盗にそっくりそのまま奪われてしまった父母の立場になってしまったというのです。このように、サタンに血統権を奪われ、子女を失ってしまい、すべての国と世界の所有権まで渡してしまった神様の、悲しく無念な心情を知る人がいませんでした。したがって、血統権と長子権、そして所有権を再び取り戻す道は、サタンを自然屈伏させる道しかありません。サタンを自然屈伏させる秘法とは何でしょうか。怨讐を自分の子女よりもっと愛する真の愛の力によってのみ、可能になるのです。

11 人類の真の父と真の母を喜んで迎え、楽しむことができるひと日を送り、ひと月を送り、一年、十年、あるいは一生を送ることができる、そのような時間をおもちになった神様だったのかというのです。一年はおろか、たったの一時間でも、そのような人に出会うことができなかった神様の苦痛を、誰が慰労してあげられたでしょうか。数千、数万年を経ながらも、なぜ神様と人間の間には、到底縮めることのできない距離が生じ、父母と子女の関係も結べない悲惨な関係になったのかを知る人がいなかったのです。

  

真の父母様の顕現


12 人類は、誰彼を問わず、例外なくサタンの血統を受けて生まれたサタンの子女たちです。皆様自身のことを一度考えてみてください。日常生活の中でも、時々刻々、あらゆることにおいて善と悪が、皆様の内部で主導権の争奪戦を展開しているではないですか。

13 アダム家庭で始まったカインとアベルの闘争歴史は、人類歴史をそのまま戦争と葛藤の歴史にしてしまいました。小さくは人間個々人の心と体の葛藤から、大きくは国家と国家が、さらには全世界が物本主義と神本主義に分かれ、対立、闘争をしてきました。極度の利己的個人主義は、きょうも私たちの生活を脅かしています。人類の希望であり、未来を約束された若者たちを、フリーセックスと麻薬の奴隷に転落させています。物質万能主義に陥った先進国は、自国の利益にばかり目がくらみ、一日に数万人ずつ飢えて死んでいくかわいそうな生命から顔を背けています。

14 誰が、この数千年にわたるカインとアベルの歴史的な葛藤を解いてくれるのでしょうか。世界平和を掲げて出発した国連に、それができると思いますか。国連は、過去六十年をかけて努力してきましたが、世界平和は今もなお、はるか彼方です。これは、体と心のカイン・アベル関係も解決できない人間の努力だけでは不可能なことです。今こそ、天命に従って出発したアベル的平和理想世界王国の創建が必要な時です。

15 神様は、このような悲劇を、すべてきれいに清算してくれる一人の人を待ち望んできましたが、この地上にふさわしい相手と国家が現れませんでした。もし、そのような人がある国に現れて、真の父母の位置に立つことさえできていたならば、神様は、夢に現れてでも、ヘリコプターで太陽を運び、月を移して、空中で喜びの稲妻を走らせ、歓喜の雷をとどろかせたいと思われたでしょう。このような意味で、人類歴史上初めて、失ってしまったアダムの位置を探し立て、真の愛の主人の位置を確保し、神様から人類の真の父母としての印を押されて顕現した先生が、今日、皆様と同時代圏に生き、同じ空気を呼吸しているということは、正に奇跡の中の奇跡にほかなりません。

  

天倫の宿命的関係


16 私たちが世の中を生きていってみれば、たくさんの縁と関係が、必然的に私たちの人生に影響を及ぼすようになることを発見します。ところが、大部分の関係は、人間の恣意による選択権の中で結ばれるようになります。皆様が置かれた環境や条件の中で、必要によって結ばれる関係だというのです。このような関係は、後天的な関係であり、人間の努力いかんによって、いつでも変えたり、なくしたりできる人倫的次元の関係にすぎません。しかし、生まれる時から天が賦与してくださった天倫は、私たちの選択権の外にある源焦的な関係であり、宿命的な関係です。なぜなら、血縁だからです。父母や兄弟を、嫌いだからといって替えたり、選挙で選んだりすることができないのも、それが血縁的関係だからです。一度、金氏の家門の子女として生まれれば、永遠に金氏の家門の血統をもって生きるようになるのです。

17 今も人類が、罪悪の落とし穴から抜け出すことができずにいる理由とは何でしょうか。最初からサタンの偽りの血統を受けて生まれたからです。摂理的なみ旨と目的に対して天が授けてくださった本然的で原理的な血縁ではなく、人間の失敗によって引き起こされた後天的で非原理的な関係だという意味です。言い換えれば、たとえ堕落して父母を失ってしまった孤児の立場になったとしても、天が下さった父母と子女の根本関係がなくなることはないのですが、堕落して無知に陥り、植物人間のようになってしまった人間は、父母が厳然として生きていらっしゃるにもかかわらず、それに気づくことができずに生きる、盲目の人生を送るようになってしまったのです。したがって、堕落の血統を所有している人間は、誰彼を問わず、例外なく血統転換を経て再び生まれなければなりません。なぜなら、その道だけが、神様が下さった創造本然の血縁に還元する唯一の道だからです。

  

真の血統復帰


18 人類は今、これまで執拗に苦しめられてきたサタンの偽りの血統を果敢に断ち切り、真の父母様の真の血統の根に接ぎ木されなければなりません。これ以上、野生のオリーブの木として人生を終える愚を犯してはならないというのです。それは、野生のオリーブの木では、千年を生きても、野生のオリーブの種しか生産できないという悪循環が続くからです。

それでは、どうしたら私たちは、野生のオリーブの木の立場から抜け出す道を探すことができるのでしょうか。天の真の血統をもってこられた真の父母様を通して祝福結婚を受けることが、正に真のオリーブの木に接ぎ木される恩賜なのです。血統を変えなければ、種を変えることはできないからです。祝福は、重生、復活、永生の三段階を経るようになっています。

19 真の父母様から祝福結婚を受けて理想家庭を築き、罪のない純粋な真の種を受ける最善の道は、交叉祝福結婚です。人種、文化、国境、宗教の壁を越え、神様のもとに人類一家族をつくる大役事(働き)です。神様の目には、皮膚の色の達いがありません。神様の目には、国境が存在しません。神様の目には、宗教と文化の壁が見えません。これらすべてが、数万年の間、人類の偽りの父母として君臨してきた悪魔、サタンのまやかしにほかなりません。

20 最も呪わしく、夢にも見たくない怨讐の家庭と、祝福結婚を通して一つの家族になったと考えてみてください。恨みの思いに凝り固まっていた父母たちの血統は消え去り、新しい強力な真の愛の血統が創造されるのです。両家の子女たちが夫婦となり、互いに愛し合い、幸福な家庭を築いて暮らすことを呪う父母がどこにいるでしょうか。いくら憎い怨讐の娘であったとしても、自分の息子の愛を受ける嫁となり、水晶のように清らかで澄んだ真の天の孫と孫娘を抱かせてくれるとしたら、喜びの笑顔を見せない祖父や祖母がどこにいるでしょうか。

白人と黒人が、東洋と西洋が、ユダヤ教とイスラームが、さらには五色人種(あらゆる人種)が一つの家族になって暮らせる道は、交叉祝福結婚の道をおいて、ほかに方法があるでしょうか。私たちが命を懸けてでも、真の父母様から祝福結婚を受け、天の伝統である理想家庭を探し立てなければならない根本理由が、ここにあるのです。

21 人類は今、先生の教えである「真の愛、真の生命、真の血統の平和思想」を受け入れなければ、生きていけない窮地に立っています。皆様の善の先祖たちが総動員され、後天開闢時代の天的な権勢が押し寄せてくれば、いくら強大に見える国家や民族でも、天地の運勢に順応するほかなくなるでしょう。

  

天の密使


22 きょうお伝えした神様のメッセージを通して、多くのことを学び、悟ったことと思います。

しかし、いまだに方向感覚を喪失したまま漂流している人類は、いついかなる時よりも、天に代わる皆様の助けを必要としています。

今や皆様は、新たな覚悟と決意で天命に従って立ち上がる天の密使とならなければなりません。

23 神様の子女として創造されたアダムとエバが、堕落によって失ってしまったものとは何であると言ったでしょうか。第一に、神様が下さった血統権を喪失してしまいました。血統は、父母が子女だけに与える特権の中の特権です。しかし、堕落によって彼らは、サタンの偽りの血統を受けて、サタンの子女に転落してしまいました。

したがって、今日の全人類は、誰彼を問わず、例外なくサタンの血統を引き継いで生きている堕落の末裔だという事実を、はっきりと悟らなければなりません。神様は、御自身全体を一〇〇パーセント投入して絶対信仰、絶対愛、絶対服従の基準でアダムとエバを創造され、彼らの愛と生命の種として血統を下さったのです。したがって、今の皆様の位置は以前と違います。真の父母様が許諾された聖酒式を通して血統転換をし、再祝福を受け、真の家庭を探し立てる道が大きく開かれました。

24 第二には、人類の最初の家庭であるアダムの家庭で、兄のカインが弟のアベルの命を奪うことによって兄弟権を失ってしまいました。天が下さった家庭での本然の秩序であり、祝福である兄弟間の愛と和合の人生が、妬みと恨みの怨讐関係に落ちてしまったのです。

したがって人類は今、先生が主導してきた世界的次元の交叉祝福結婚を通して血統復帰を完成し、より天の側であるアベルが主体格である兄の位置に立って、本然の秩序を確立しなければならないのです。

25 神様が太初に人間を創造され、願われた創造本然の平和理想世界創建が、皆様の目前で、今実現されつつあることを忘れないでください。これが正に奇跡でなくて何でしょうか。世界の至る所に、交叉祝福結婚を受けた家庭が天の真の愛の根を下ろしています。新しい天の血統が実を結んでいます。この美しい地球星を本然のエデンの園に育て、人類は今から永遠の平和と幸福を謳歌し、子々孫々、天一国のハレルヤを心ゆくまで叫ぶようになる日が近づいています。

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