真なる子女の道_コ 神が人間をつくられた理由



コ 神が人間をつくられた理由

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 神様がアダムとエバをつくられた目的はどこにあるのでしょうか? 人間の形状を見てご覧なさい。まず体を持っていますね。しかし、無形なる神様には体がありません。体を持っていなければ、霊界や地上世界を治めることはできないのです。ですから、神様が人間の父母として現れるためには、体を持っていなければならないのです。その体をまとって来る代表が誰かというと、アダムとエバだったのです。堕落しなかったアダムとエバの体を持って現れるのです。ですから、アダムとエバは人類の始祖であると同時に、天地を主宰する神様の実体となるのです。実体を持った神様、すなわち、永遠なる無形世界の神様の形状の代身者として、父母の立場で世界を統治する責任者がアダムとエバであったというのです。

 それでは、神様はどうしてアダムとエバをつくられたのでしょうか? 神様は実体世界をつくられた以上、実体世界の中心のアダムとエバの形状でもって、霊界と肉界を連結させようとしたのです。そういう意味で、神様はアダムとエバをつくられたのです。

 それで、霊界と肉界は何を中心としているのかというと、霊界の代表は神様であり、地上の代表はアダムとエバなのですが、これが連結されなければならないのです。ですからアダムが生きている間、彼の持つ形態は地上の国の王様なのです。分かりますか? 永遠なる王様なのです。そのように永遠なる王権を持って現れたのです。それで、エバが誰かというと、王妃なのです。永遠なる王妃権を代表した王妃として登場するのです。そして、永遠なる王権を代表した夫婦となって、霊界に行って神様の代身としての役割をするのです。

 それでは、神の国に、無形なる神様がひとりぼっちでいたとして何をするのでしょうか? 見えない神様では、何の役にも立たないというのです。人間の父母となるには、体を通して感じることができなければなりません。このように、人間と同じ体を持たなければならないので、神様はやむなくアダムとエバを二重的存在としてつくらざるをえなかったというのです。

 では、なぜ二重構造で人間をつくらざるをえなかったのかというと、無形なる神様と全く同じになろうとすれば、霊界に行くまでの一生の間に、心と体が一つになったという基準を立てなければならないのです。それができないまま霊界に行ったとすれば、その形状は、神様と一つになれないのです。実体的王権を持つ父母(アダム・エバ)が無形の父母である神様と一体になって、永遠なる天上世界で実体的王権を顕現させるために、アダムとエバを二重構造でつくられたというのです。

 神様も、アダムとエバに連結されなくては、地上との関係を結ぶ道がないのです。アダムとエバとの関係を結ぶことにおいてのみ、アダムとエバの息子娘とも関係を結ぶことができるのです。これは、自然に結ばれるようになっているのです。

 神様が人間をつくられた理由は、同じ父母の位置に立てるためだったのです。神様が体を得るためなのです。父母というのは、内外の父母を意味します。ですから外的な父母がアダムとエバであり、神様は内的な父母ということなのです。神様の体がアダムとエバであり、神様の心が私たちのいう神様なのです。その神様が、人類の父母なのです。本来の父母なのです。そして、その神様は、何人もいるのではありません。おひとりのみなのです。おひとりのみであるので、その方が入ることのできるアダムとエバを、二性性相を持つ分聖殿として立てておいて、神様はそこに入っていかれるのです。神様が入って作用すれば、アダムとエバは理想的作用ができるのです。神様が作用しなければ、神様のみ旨も何も分からなくなってしまうのです。

 そうしなければ、神様は人間との関係を結ぶ基盤を持つことができないのです。そのような本来の基盤が壊れてしまったので、神様が人間との関係を結ぶことが不可能になってしまったという結論が出てくるのです。ですから、どんなにこの地上に数多くの人間がいたとしても、神様とは関係のない存在になってしまったのです。












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