感謝する信仰 推薦の言葉

 推薦の言葉

 統一教会の草創期から今日まで真のご父母様から直接多くのみ言と訓練を受け、神様のみ旨を完成するために歩んできた先輩の祝福家庭の皆さんは、真のご父母様の勝利を一つひとつ相続してこられた方々です。その信仰生活の一コマ一コマには、統一教会の歴史が刻まれています。神様と真のご父母様はもとより、人類にとっても貴重な宝物"です。このような先輩の祝福家庭の皆さんの歩みが出版物や映像を通して、後輩や二世などに正しく伝授されるならば、そのことによって世界中の教会員が霊的・精神的に大きく復興することになるでしょう。

 本書は、統一教会の開拓時代から真のご父母様と共に苦労の道を歩み、今日の統一運動の世界的な基盤の礎を築いてこられた、鄭壽源(チョンスウォン) 韓日人教会中央会会長が韓国と日本で祝福家庭に語った説教をまとめたものです。

 鄭会長は、一九三〇年三月に北韓の平安北道で生まれました。祖母の金聖道(キムソンド)女史は、会長の父親の病気を祈祷で治すほどの熱心な信仰者で、イエス様からも「罪の根は淫乱であり、イエス様の十字架はイスラエル民族の不信のためであり、主は肉体を持って韓国に来られる。急がれているので、早く世の中の人に知らせよ」という啓示を受けました。その後会長の家には、礼拝と病気を治す祈祷をしてもらうために毎日数十人の人々が集まってきました。

 やがて一九三七年二月、祖母は「聖主教団」を設立し、本格的な伝道活動を始めました。しかし警察の取り調べを受けて祖母と父親、そして叔父が投獄されてしまったのです。投獄によって他界した祖母の遺言に、「淫乱で非難される教会があれば主に出会うことができる」とあるのを知り、そこで父親の鄭錫天(チョンソクチョン)氏は統一教会 を訪ねて、一週間の原理講義を聞いたのでした。とても感動して帰って来た父親に影響され、会長は統一教会に入会し、真のお父様と一緒に生活しながら伝道をするようになりました。

 真のご父母様のご聖婚式のおり、鄭会長は、洪順愛(ホンスネ) 大母様が真のお母様を生んで数か月後に、夢で会長の祖母から「おまえが生んだ子供はおまえの子供ではないので、よく育てて天にささげなさい」という教えを受けたということを聞き、初めて会長の祖母が摂理歴史の中で新婦を迎える準備をしてこられた方であったことを知りました。このような重大な使命と責任のある家庭の中で、鄭教会長は育ち、入会した後には三十六家庭の一家庭として、真のご父母様を補佐する重責を担ってこられたのです。

 また、鄭会長は統一教会でも特に重要な牧会者として長年にわたって活躍され、どの教会員よりも先駆けて『原理講論』を数十回完読されるなど、原理に根差した指導力には定評があります。また深い祈祷から得られる神様の真の愛と、心情によって教会員を真のご父母様にしっかりと接ぎ木してくださいます。私が尊敬する指導者の一人でもあります。

 特に 私この度、『感謝する信仰』というタイトルで、鄭会長の説教集が日本語で出版された ことは、日本の教会員が氏族的メシヤ活動を進める上で信仰生活の大きな活力と指針と 激励を与えられるという意味において、非常に意義深いことでしょう。

 どうか教会員の皆さん、日本と韓国が手を取り合って世界平和の構築のために貢献する新しい時代に対応するためにも、今再び信仰の原点に立ち返って出発をされますようにお祈りいたします。

 一九九六年九月一日

 宗教法人 世界基督教統一神霊協会会長 石井光治